Electronics

2008.10.22

道具の裏技

Text by kanai

ボクは”Street tech”にはまっている。特に、人々が、開発者の意図とはまったく違う形で道具や技術を使っているところに魅力を感じる。また、場当たり的に生まれる技もすばらしい。その結果、ボクはいろんな人が普段やっている、ファンキーで独創的で「どうして今まで気がつかなかったんだ!」的な道具の使い方(というか乱用の仕方)から裏技を学ぶことに、ちょっとばかり中毒になっている。
ボクが裏技を愛する理由のひとつに、人生を変えるほどの巨大な力が道具や技術の裏技に秘められているという点がある。たとえば、電子工作をするとき、基盤にパーツをテープやポスター用の粘着剤などで仮止めしてはんだ付けをすればいいと気づくまでに、相当時間がかかった。今では、この方法を使わずにやることは滅多にない。ここに、”SpikenzieLabs”の裏技を紹介しよう。

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プロジェクトの整理:
ここで使うツールは、青いプラスティックの箱。マッシュルームが入っていた容器のリサイクルだ(頭いい! タダだもんね)。細かいものを入れるのに、すごく便利だ。電子工作をするときは、使用するパーツをこの箱に入れておく。静電気に弱い部品はそのまま保護パッケージに入れておくが、その他の部品は、適当に放り込んでしまう。

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指が太い人のために
電子プロジェクトの試作や製作にブレッドボードを使う人は多いだろうが、パーツを追加したり動かしたりするときに、回路がショートさせたり線を外してしまったりしてフラストレーションを溜めている人も少なくない。
しかし、ピンセットを使うようになってからは、そんなトラブルは過去の物となった。棘を抜くときの精密なやつではなく、大きくて持ちやすいのがいい。大きくても、自分の指よりはずっと細いからね。これがあれば、ブレッドボードのどんな隙間にも、隣の線に触ることなく手を入れられるようになった(だからって電源を切らずにやったりはしないよ)。

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そこで止まれ:
プリント基板にパーツを差し込んで、はんだ付けするためにひっくり返したらパーツが落ちちゃった、なんて経験は無数にあるはず。パーツの足を曲げて落ちないようにするという技が使えないときは、3Mの青いマスキングテープを使う。これは重宝する。粘着力もちょうどよく、パーツを固定できるし、剥がすのも簡単で、しかもベタベタの跡が残らない。
Cool Tools @ SpikenzieLabs
– Gareth Branwyn
原文