Science

2012.04.20

Tacocopter ─ 無人ヘリ宅配に脚光

Text by kanai


Tacocopterが大流行だけど、今の熱が冷めて、もう少し冷静な評価が現れるまで見届ける必要がある。Huffington Postの記者、Jason Gilbertによる、Tacocopterプロジェクトを支える3人のうちのひとり、MIT Personal Robots Groupの卒業生、Star Simpsonへのインタビューでは、少なくとも今のところ、立ち上げ当初よりも問題が増えているという。

SimpsonがHuffPostに語ったところによれば、それは、たとえば複雑な都市空間を、鳥を避けて、バルコニーや電線などの物に絶対にぶつからないよう正確にマップをトレースして、屋内の、目的の人物に冷めないうちにタコスを配達し、しかも配達の際にTacocoputer自身を盗もうとする悪い人に対処するといったもろもの細かい問題に加えて、FAA(米国連邦航空局)の規制があるからだという。そのため、Tacocopterのウェブサイトでは、実際の立ち上げ計画やビジネスの話よりも、話のきっかけとなったタコスの宅配(または宅配業全体)の将来や、無人飛行機の商用利用に関する話に終始している。

Tacocopterのページの右下に描かれているLobstercopterの絵(アメリカ東海岸ではタコスの代わりにロブスター)がそれを表しているような。[ありがとう、Rachel!]
Tacocopter Aims To Deliver Tacos Using Unmanned Drone Helicopters(英語)
訳者から:TacoCoputerは、タコスの宅配を無人ヘリでやろうというプロジェクト。FAAは無人飛行機の商用利用を禁止しているので、具体的な話が進められないというわけ。都会の人々の頭の上を無人機がタコスを運ぶというのは、今の段階では危険が伴うので規制もやむなしとSimpsonも認めているが、その有用性についてはもっと議論すべきと語っている。
– Sean Ragan
原文