Fabrication

2015.05.12

ヘリコプターを一から作ったニュージーランダー

Text by Theron Sturgess
Translated by kanai

helicopterfeature

エンジニアでロータークラフトの愛好家であるCameron Carterは、自分のヘリコプターで空を飛ぶ夢を実現させた。この精巧な飛行マシンを作るのに、このニュージーランド生まれの技術者は12年を費やした。

彼は、飛行機の先駆者たちが解決しなければならなかった問題をすべて含むプロジェクトを探していた。最大の動機は、不可能だと思われていることも実現できると実証したいという思いだ。ビデオでは、彼がラジエーターの水圧や熱サイフォン効果やシャットダウン後のオーバーヒートなどの問題と格闘する姿が見られる。

ビデオでエンジンとラジエーターのクローズアップをぜひ見てほしい。

彼は揚力の問題をエンジンの選択で解決した。1970年代の2人乗りヘリコプターに多く使われていたV4エンジンだ。2ストロークで、約1600cc。重さはおよそ45キロで、ウエイトレシオが非常に高い(フライホイールの位置で140馬力)。彼のYouTubeチャンネルでは、5000RPMがこのエンジンの最大トルクを発生する回転数であることを、どのように突き止めたかが解説されている。対地効果を使ってホバリング(地上からローター1本の高さ)するのに必要なパワーは46馬力だ。しかし、もっと高く飛ぶためには大きな障害がある。工学的な問題ではない。航空法をクリアするための時間とお金がないのだ。

YouTubeでも話しているが、悲しいかな、Cameronによれば、航空当局からプロジェクトの中止を強く求められているのだという。「とても楽しいチャレンジだった。いろんな技術や方法を学べたよ」と彼は話す。結果的に、Cameronは彼の忍耐力と、一から飛行機を作るためのノウハウを得ただけだが、それで十分だ!

彼が飛んでテストしてホバリングする様子を見てほしい。

原文