Electronics

2015.10.07

Canera Restrictaでありがちな写真とさよなら

Text by Donald Bell Translated by kanai

Camera Restricta Case
写真:Philipp Schmitt

観光地のありきたりな写真を撮りたくないというプライドを持つ人のために、Interaction Designの学生、Schmittが、いかにも観光客が撮りそうな写真を避けてくれるiPhoneケースを作ってくれた。プロジェクトの詳細はこのウェブサイトで見られる。

Photography Prohibited

Restricta Yes

プロジェクトの名称はCamera Restricta(カメラオブスキュラに引っ掛けてある)で、自作のウェブアプリとiPhoneのGPSを使って、今立っている場所でどれだけの人が写真を撮ったかを知らせるというもの。大勢の観光客が撮影した場所では、シャッターボタンが引っ込みビューファインダーが隠されて撮影できなくなる。幸運にもみんなが撮影していない地点に出られたなら、カメラは元の状態に戻り、ありきたりでない写真が撮れるようになる。

Camera Teardown

仕組み

その場所でどれだけの写真が撮られたかを知るために、Camera RestrictaはiPhoneのGPSで得られた座標を、FlickrとPanoramioで公開されている写真の座標を比較する。プロジェクトの開発者、Philip Schmittは、独自のNode.jsサーバーを立ち上げ、多くの写真のクエリを行っている。クエリのためのコードはオープンソースとしてGithubで公開されている。

Case with iPhone

その場所でどれだけの写真が撮られているかを知る方法は2つある。ひとつは、iPhoneの画面に表示される、その場所から撮影された写真数のリアルタイムの情報だ。もうひとつは、クリック音だ(ガイガーカウンターの音に似せている)。

この音によるフィードバック(ちょっと不快な音)は、観光客が撮りがちな写真危険地帯にいることを警告してくれるのだ。音が鳴るだけではない。リアルタイムのWeb Audio APIがこの音の周波数を分析する。そして、クリック音が一定のレベルを超えたとアプリが判断すると、ATTiny85 マイクロコントローラーがシャッターボタンを引っ込める。

Camera Restricta No Photos.

メカニズムの観点から見ると、このカメラ型iPhoneケースは比較的シンプルだ。3Dプリントされたこのケースには、iPhoneとATTiny85マイクロコントローラーと、シャッターボタンを上下させるサーボを駆動するためのわずかな電子部品が収められている。プロトタイプのデザインはちょっと漫画的だが、私は気に入っている。私がもし、人気の撮影スポットは避けるスノッブな人間だったなら、偽ライカをぶら下げた悩めるヒップスターを気取ることができる。

Camera Restrictaは楽しいプロジェクトであると同時に、ちょっと考えさせられるアート作品でもある。カメラと携帯電話が同じものという感覚の今、政府が撮られてはまずい場所を撮影させないようにできるかも知れないからだ。

個人的には、私はこのプロジェクトが好きだ。クリエイティブな宝探しができる。ちょっと検索すれば美しいエッフェル塔の写真などいくらでも出てくる。ならば、誰も撮影していない世界を撮影しようじゃないか。(Atmelより)

原文