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2016.10.18

ファンが作ったトランスフォーマーの映画、コスプレと実写の妙

Text by Lior MolchoTranslated by kanai

それは、私がArizona AutobotsのFacebookページを見たときから始まった。彼らは素晴らしいコスプレを紹介していたのだ。なにより感動したのは、彼らがオリジナルのアニメ版「トランスフォーマー」のデザインに忠実に再現していることだ。プライムの胸は光を反射する。

私は、そのロボットたちを砂漠に呼び出して戦わせてみたくなった。

この映画は実写にこだわった。オープニングはラジコンの飛行機と自動車を使って、カリフォルニアの砂漠で撮影した。レーザーはフレームごとに手で描き入れた。すべてはできるだけ80年代のオリジナルアニメに近づけるためだ。

実際に、約90センチのラジコン飛行機を飛ばして(そして墜落させた)とラジコン自動車を撮影した。撮影は、時速約100キロで飛行するドローンから行った。

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「アーク」がなければ本物のトランスフォーマの映画は撮れないとわかっていた私は、Arizona Autobotsといっしょになって、昔ながらのモデリング技法を使い、エチレン酢酸ビニルとフォーム材で作り上げた。

注目してほしいのは、オリジナルの番組に登場した台詞やユーモアや軽妙な会話を盛り込んだところだ。

Arizona Autobotsは男性と女性(Starscream、Shockwave、Ratchet、Prowlは女性がやっている)からなるクレイジーなグループだ。2年ほど前からダンボールとエチレン酢酸ビニルでスーツを作り始めた。Phoenix Comiconで彼らを見たときは30人ほどのグループだったが、ぜひコンタクトを取りたいと思った。

彼らは大変にオープンで協力的で、Jay Zarecki(バンブルビー)は、大昔から宇宙で戦闘してきてできた「汚れ」を再現したほうがいいと助言してくれた。

本編は1回の週末で撮り終え、続けて改造ラジコンカーとF15ラジコン飛行機のチェイスシーンを撮った。とにかく、実際にチェイスを行っている場面を撮ることが重要だった。最初の難関は、撮影場所と、車輪のない模型飛行機を離陸、着陸させることのできるパイロット(Adin Tjeda)を探すことだった。さらに、地上3メートル以下という低空でラジコンカーを狙って飛ばせる技術が必要だ。

2つ目の難関は、時速50キロで走るラジコンカーを時速110キロの飛行が追いかけるところを1つの画面に収めることだ。飛行機はほんの数秒で自動車を追い越してしまう。その解決策は、飛行機を風に向かって飛ばしてもらって飛行速度を落とし、さらにカメラマンのDanit Siglerが、それを150ミリレンズを付けたカメラで毎秒85フレームという速度で撮影してもらうことだった。それで距離の差を「圧縮」することができる。

さらに、ドローンのオペレーター、John Heimにも、DJIのドローンを使って上空から撮影してもらった。ドローンの約100キロのスピードが出るので、上から飛行機が自動車を追い越すシーンが撮れた。

ここに、彼らのスーツの作り方を紹介しよう。Jay Zarecki(バンブルビー)とSteve Paduano(オプティマス・プライム)がいっしょにスーツを作っているところだ。

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Steve:オプティマス・プライムは、全体がダンボールとエチレン酢酸ビニルのフォームでできています。基本的な形を安くて簡単に手に入るダンボールで作ります。思い通りの形やサイズになるまで、ダンボールの切り貼りをしていきます。

Jay:最初に胴体を作ります。いちばん大きなパーツだからです。プロポーションが正しくなければなりません。あとは、コスチュームの中身を入る人に合わせて作ります。

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Jay:すべてのロボットは、オプティマス・プライムのサイズに合わせて作られている。だから、背の低い人はバンブルビーに、背の高い人はメガトロンやダイノボットになる。

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Steve:ダンボールで望み通りの形状ができたら、それを切り開いて型紙にします。

ホットグルーと接着剤を使ってフォームの部品をつなぎ合わせていく。フォームをシャープに切り出すには、切れ味のいいカミソリが必要だ。さらにフォームは、ベルトサンダーを使うか手で紙ヤスリをかける。

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Steve:フォームの表面のディテールは、ハンダごてで彫っていきます。また、薄いクラフト用のフォームを重ねて細かい凹凸を作ったりもします。

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Steve:プライムの頭部は、ドーム状の形を作るためにヘルメットを使いました。それから側部を作り、細部を作り込みました。さらに古いサングラスのレンズもはめ込みました。

Jay:今はもうヘルメットは使っていません。すべてフォームで作っています。ダンボールも使っていません。そのほうが全体のプロポーションがよくなるからです。

ひとつできるごとに、前のものよりもいいものになる。今は、さらによいものを作るための足踏み状態にある。ホットグルーの代わりに接着剤を使ったり、ヘルメットを使わずに頭部を作ったり、各所にLEDを埋め込むことなどが鍵になる。

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Steve:すべてのパーツをゴムのコーティング剤でカバーします。こうすることで、塗料がフォームに吸い込まれるのを防ぐことができます。見栄えもよくなることに気がつきました。

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Steve:キャラクターによって、ウェザリングが鍵になります。数え切れないほどのバトルを勝ち抜いてきた古代のロボット生命体であれば、そう見えるようにしなければなりません。

Jay:私はKrylonのアルミ色か、ツヤ消ニッケル色で塗装したあと、マスタード色を部分的に使って仕上げています。または、クロームを塗り重ねるのではなく、乾いたブラシでエッジを擦ります。「ウォーハンマー40000」のミニチュアを塗装して育ったことが、この大きな「モデル」に役立っています。

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シルバーの層を塗装しておき、上塗り塗料が禿げたように見せたい部分に歯磨きペーストを塗っておく。上塗りをしたあと、歯磨きペーストを剥がせば、シルバーの層が現れて、そこだけ塗料が禿げたようになる。

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Steve:水で薄めたアクリル絵の具で汚れを表現します。こすりつけたりスプレーしたりして、さらに乾く前に擦りとります。

下の写真はArizona AutobotsのJay ZareckiとSteve Paduanoが製作したオプティマス・プライムだ。

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Jay:撮影の後、私たちはほぼ20時間連続でコスチュームを着けたまま、地面に転がったり顔にパンチしたりしました。実際に汚す以上のウェザリングはありません。映画で使用した5体のロボットを、他のロボット(現在は29体ある)と並べて比較すると、本当に汚れているのはどれかがすぐにわかります。そこで私たちは、新しいロボットを作るときに、本当に汚したものを参考にして作るようになりました。

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原文