Fabrication

2018.02.06

3DプリントしたロケットをCO2カートリッジで飛ばす

Text by Gareth Branwyn
Translated by kanai

私は十代のころ、National Association Rocketryの名誉ある正式メンバーだったので、「モデルロケット安全基準」を忠実に守っていた。だから、自作ロケットを炭酸ガスで飛ばすなんて考えには賛同しなかっただろう。実際、CO2カートリッジにマッチの頭を粉状にして詰め込もうとして指を吹き飛ばしてしまった子どもの話を聞いて、若きロケットオタクの私は震え上がっていたのだ。

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だが実際のところ、安全性について気を配り、物理と力学と火に関する基本的な知識があれば、圧搾炭酸ガスは面白い材料になってくれる。その代表例が、AustiwawaのMaker、Austinが3Dプリントしたこのロケットだ。ロケットの後部にCO2カートリッジを組み込むのだが、ロケットと言うよりはCO2ガンに近いかも知れない。長い塩ビパイプの下部にバネを使った発射機構があり、釘が飛び出してロケットのCO2カートリッジの口に穴を開けるようになっている。そうしてロケットは飛んでいく。

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Austinはまた、航空写真を撮影できるよう、ロケットにペン型カメラを載せる実験も行っている。結果は散々だったが、改良を重ねれば、きっといいものになる。

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彼のシステムに空気力学を採り入れれば、ずいぶん改良されるはずだ。長い塩ビパイプはくねくね曲がるのでロケットの打ち上げ角度が安定せず、飛行軌道が定まらない。パイプをもっとしっかりしたものに替えれば、ずっとよくなるだろう。パイプの中に収まるように小さく設計された安定翼は、あまり役に立っていない。もっと大きな安定翼にできる工夫がなされれば、飛行も安定し、感動も大きくなるに違いない。四角パイプを使用して、その四隅に安定翼を収めるようにすればよいと、動画のコメント欄で助言している人がいた。

下の動画では、Austinは動力を持たない3Dプリント・ロケットを、お馴染みのポテトキャノンで飛ばす実験を行っている。

原文