2020.09.02
ものをつくらないものづくり #3 — 「ものにつくられるものづくり」という存在論的デザイン
本記事は、久保田晃弘さん(多摩美術大学情報デザイン学科 教授)に寄稿していただきました。
1997年に出版された『文化としての20世紀』(東京大学出版会)に「ものにつくられるものづくり」という文章を書いた(『遙かなる他者のためのデザイン』に改訂版を再録)。これは東京大学が行っている公開講座の公講演を1年分まとめて収録したもので、この年のテーマは、もうあと数年で終わろうとしている20世紀の文化を、文学、映画、哲学、科学、教育などのさまざまな視点から考える、というものだった。