本書は、MicrosoftのKinectと、オープンソースのプログラミング言語Processingを使ってインタラクティブなアプリケーションを作成するための書籍です。3Dのデータを扱ったことのない読者を対象に、距離情報の処理、ポイントクラウドの解析と操作、人体の関節の動きの追跡、ポーズやジェスチャーの検出などについて、豊富なサンプルコードを使って解説を行います。さらに、3Dプリンティングのためのデータやジェスチャーでコントロールするロボットアームの作成など、作品の可能性を大きく広げる情報も紹介します。Kinectを活用して多彩な作品を生み出してきたアーティストへのインタビューも掲載しました。
※本書の解説内容は「Xbox 360 Kinect センサー」に対応しています。Kinect for Windows センサー には対応していません。
はじめに
1章 Kinectとは何か
Kinectの動作と生い立ち
Kinectのアーティストたち
2章 距離画像の取り扱い
画像とピクセル
PROJECT 1:SimpleOpenNI Processingライブラリのインストール
PROJECT 2:最初のKinectプログラム
PROJECT 3:ピクセルを調べる
現実世界の距離への変換
PROJECT 4:ワイヤレス巻尺
PROJECT 5:最も近い物体を追跡する
プロジェクト
PROJECT 6:インビジブル・ペンシル
PROJECT 7:『マイノリティ・リポート』写真
練習問題
3章 ポイントクラウドの取り扱い
この章で学ぶ内容
3次元の世界へようこそ
最初のポイントクラウドの描画
ポイントクラウドの作成
ポイントクラウドをカラーで見る
ポイントクラウドをインタラクティブにする
プロジェクト
PROJECT 8:エアドラムキット
PROJECT 9:バーチャル Kinect
結論
4章 スケルトンデータの取り扱い
キャリブレーションに関する注意点
キャリブレーションプロセスの段階
ユーザー検出
関節の位置を入手する
スケルトンの解剖学講座
2つの関節の間の距離を測定する
3次元での向きを移し替える
背景除去 、ユーザーピクセル、そしてシーンマップ
キャリブレーションを必要としない追跡:手の追跡と重心
プロジェクト
PROJECT 10:エクササイズの測定
PROJECT 11:「ステイン・アライヴ」ダンスでMP3をトリガーする
結論
5章 ファブリケーションのためのスキャン
Modelbuilder入門
MeshLab入門
Kinectデータからメッシュを作成する
最初のスキャン結果を観察する
メッシュのクリーンアップ
修正されたモデルの観察
3Dプリントの準備
MeshLabでポリゴンを減らす
MakerBotでモデルを3Dプリントする
Shapewaysへモデルを送る
結論:プリントの比較
6章 ロボット工学への応用
順運動学
逆運動学
結論
7章 結論
Processing以外のフレームワークと言語
3Dプログラミングに関して学ぶべきトピックス
プロジェクトのアイディア
付録
監修者あとがき
索引