電子音楽の研究者で音楽家のNicolas Collinsによる、ハードウェア・ハッキングとサーキットベンディングについての書籍「Handmade Electronic Music」。この本の邦訳刊行を記念して、自作楽器奏者、ハードウェア・ハッカー、サーキットベンディングを表現として行うアーティストたちが集うサウンド・イベント"DIY MUSIC: OUTRAGE"を開催!!
『Handmade Electronic Music』刊行記念サウンドイベント
音楽や音響というと、多くの人はすぐに「聴くこと」を思い浮かべるかもしれません。でも、この本ではそれだけでなく「触れること」 ーつまり「触覚」としての音や楽器にフォーカスを当てています。 何も音は耳で聴くだけではありません。空気や物体の振動は皮膚や身体で感じることができますし、楽器(この本の場合は基板)には触れなければ演奏できません。 原題の「Handmade(手作り)」という単語の意味は、単に手で組み立てる、というだけでなく、まさに「手で触れることから生まれる電子音楽」という意味なのです。
(「監訳者あとがき」より)
本書は、安価な電子部品や、分解した電気製品・玩具を利用して、電子楽器を作る方法を解説する書籍です。スピーカーに電池をつなぐだけの電子楽器にはじまり、マイクの自作、ラジオや玩具のハッキング、アンプ、ディストーション、ミキサーの製作などを通じて、音を出すために必要なエレクトロニクスの基礎について学びます。それぞれの作例はシンプルなものから複雑なものへと展開し、著者の豊富なワークショップ経験が活かされたわかりやすい記述と合わせて、電子工作がはじめての人でもすぐに楽しめるものとなっています。付録のDVD(英語版)には、著者による13の作例のチュートリアル動画、世界各地のアーティストのビデオクリップとオーディオトラックを収録しました。
チュートリアル動画「英語版」
アーティストのビデオクリップ収録
時間 | 出演者 |
---|---|
19:00 〜 | 開場 |
19:30 〜 20:00 | 石井 栄一 |
20:00 〜 20:30 | 久保田 晃弘 |
20:30 〜 21:00 | Devgon Ash |
21:00 〜 21:30 | The Breadboard Band |
21:30 〜 22:00 | 堀尾 寛太 |
22:20 〜 22:50 | Open Reel Ensemble |
2009年より、和田永を中心に佐藤公俊、難波卓己、吉田悠、吉田匡が集まり活動開始。 旧式のオープンリール式磁気録音機を現代のコンピュータとドッキングさせ、「楽器」として演奏するプロジェクト。 リールの回転や動作を手やコンピュータで操作し、その場でテープに録音した音を用いながらアンサンブルで音楽を奏でる。 その不思議な音色と楽曲性は高く評価され、2011年6月に発売されたNTTドコモのスマートフォン「GALAXY S SC-02B」”Space Balloonプロジェクト”(第15回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門大賞プロジェクト)に音楽で参加し、10月には初となる音源作品『Tape to Tape』を5号オープンリールテープにて限定数リリース。 2012年6月には、1stアルバム「Open Reel Ensemble」を坂本龍一氏のレーベルcommmonsよりリリース。以降、やくしまるえつこ「ロンリープラネット」や「FINAL FANTASY TRIBUTE 〜THANKS〜」など、リミックスワークも精力的にこなす他、資生堂の新商品「FWD」など、CM曲制作も手掛ける。 ライブパフォーマンスへの評価も高く、現在までに朝霧JAM、sonarsound tokyo、Sense of Wonder、KAIKOO、BOYCOTT RHYTHM MACHINEといったフェス/イベントに出演。 海外からのオファーも絶えず、今までにSonar 2011(スペイン・バルセロナ)、ARS ELECTRONICA(オーストリア・リンツ)に出演している他、2012年9月〜10月にかけてはTodaysArt Festival(オランダ・ハーグ)、Meta.Morf(ノルウェー・トロンハイム)、MFRU(スロベニア・マリボル)といったアートフェスを廻るヨーロッパツアーを敢行した。
音、光、運動、位置などさまざまなエネルギーを相互に変換する装置を作り、ライブや展示をおこなっている。また電子デバイスのエンジニアとして、コマーシャルな展示・映像・プロトタイピングなどのプロジェクトに参加。東京在住。
The Breadboard Bandは、ブレッドボードを用いて音楽を演奏するバンドです。ブレッドボードは電子部品を取り付ける端子孔がグリッド状に穿たれたボードで、電子回路を設計・検証するために、電子部品を簡単に取り外しができジャンパー・ワイヤーで配線を変更することも容易です。このようなブレッドボードの特徴を活かして、実験的な音響回路や映像回路をボード上に作り上げ、回路を組み替えることで演奏を行います。
自称サーキットベンダー、アーティスト。ノイズ音楽やサウンド・インスタレーションに興味を持ち、2005年頃からサーキットベンディングを始める。自作楽器を用いてライブに出演したり、最近ではProcessingを使用したパフォーマンスや作品制作を行っている。2011年にはネットレーベルのつくしレコーズにおいて自作曲をリリース。山口県在住、18歳の高校生。
2002年頃よりサーキットベンディングを始める。2005年、日本版ベンディング・フェスティバル『bend++』よりライブ活動・インスタレーション製作を開始。活動名はハイスクールの文化祭出演時に結成したコピーバンド名より流用。全校生徒の前でバンド演奏という妄想スタイルのパフォーマンスでニューヨークで開催されるベンディングフェスティバル『Bent Festival』に2006年・2009年、出演。
1960年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授/FabLab Shibuyaメンバー。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。衛星芸術(artsat.jp)、バイオアート(bioart.jp)、 デジタル/ソーシャル・ファブリケーション(fablabshibuya.org)、 自作楽器によるサウンド・パフォーマンス (hemokosa.com) など、さまざまな領域を横断・結合するハイブリッドな創作の世界を開拓中。
映像、音、インターネットなど様々なメディアを用い、ソフト、ハードを独自に組み合わせ、インスタレーション、ライブパフォーマンス等の活動を行う。また、朗読バンド "どっぢ" でもライブ活動、イベント企画などを行っている。最近、不定期で "TADA-Hi(タダハイ)" というフリーペーパーも発行中。
東京工芸大学インタラクティブメディア学科の三人で、電子工作コモノを制作するユニット。女子的発想のかわいいイマドキ電子工作をやってます。monb(モンブ)とは、Make on Breadboardの略です。