Electronics

2007.12.14

ビーチグラス – 砂浜の宝石

Text by kanai

Glass1
Glass2
Tumbler
Craig & Cindy より…

私は子供のころからずっとビーチグラスに魅せられてきました。砂浜で割れたガラスは、砂や波や時間によって侵食され、丸みを帯びた滑らかなガラスになり、ビー玉のように安全なものとなります。私がスペリオール湖の湖岸で拾ってくるのは、小さくて丸い曇りガラスです。それはまるで、色とりどりの小さな宝石のようです。透明な緑や茶色のガラスはもっとも多く見られます。青はとても珍しく、赤はさらに希少な存在です。白磁もまた、なかなか見つかりません。20代のころ、割れたばかりのガラスで足を怪我したことでビーチグラスが嫌いになったことがありますが、すぐにまた私は砂利まじりの湖岸で、丸く滑らかに削られた古いガラスを探すようになりました。しかしここ数年は、どの種類も見つけにくくなってきました。湖岸ではもう、ガラス瓶は姿を消し、アルミやプラスティックのボトルに取って代わられてしまいました。そして長い年月の間に、数多くの収集家たちが、小石まじりの幅3フィートの湖岸線をすっかりきれいにしてしまったのです。これにより、どの年代の人も、湖岸で割れたガラスを踏んで怪我をする心配がなくなったわけで、それは喜ぶべきことでしょうが、安全でカラフルな小さなガラスの石を水辺で探す楽しみが、すべての人から消えてしまったのは残念なことです。
私は、ガラスを丸くするための大きな攪拌機を作りました。洗面器の中にレンガを置いて、ガラスを小石程度の大きさになるまでハンマーで砕き、そのガラスに、目の粗い砂と溶岩と水を加えて攪拌機に入れ回転させます。3日間回転し続けたところで、なかなかいい感じになりました。あと5日か8日回せば、私の最初の作品は完成するでしょう。湖岸を散歩するときに、私はほんの少しずつ、これを落としていこうと思っています。当然、これを迷惑に思う人はいるでしょう。しかし、小さくて安全でカラフルなガラスの宝石を探すことは、子供にとって、湖岸を訪れる楽しみのひとつのはずだと、私は、経験上、思うのです。

– Phillip Torrone
訳者から:本国版ブログでは、これに対するコメントがすごく多かった。ビーチグラス探しはみんな好きだけど、故意に蒔くのはどうかという意見と、砂もガラスも成分は同じだから大丈夫じゃないかという意見が大きく2つに分かれてる。また、カリフォルニアの海岸ではビーチグラスを売ってる店があり、スコットランドからのコメントではお母さんがビーチグラスでアクセサリーを作っているとのこと。いろんな意見があるけど、Makerたちはみな一様に環境に対する意識が強くて、敏感だってことだね。
[原文]