2015.08.17
ウェブベースの回路シミュレーター
回路がどのような仕組みになっているかを説明したいとき、紙と鉛筆では表現しきれないことがよくある。回路がどのように「見えるか」ではなく、電圧や電流が各部品の中でどのように流れていくかを見せたいのだ。あの複雑なSPICEシミュレーションでコツコツ作るのも避けたい。そこで、もっと簡単に回路をモデリングできるツールが登場する。Paul FalstadのCircuit Simulator Appletだ。
ほんの数分で複雑な回路を組むことができ、仮想オシロスコープのプローブポイントも自由に置けて、わかりやすいダイアグラムで電圧や電流の流れを見せてくれる。同じことができるアプリは他にもあるが(SPICE、Qucs、TINAなど)、これはブラウザー上のJavascriptで動作するため、とても簡単に使える。
部品や配線の配置は、Drawメニューをクリックして部品を選び、あとはドラッグするだけだ。部品の値もダブルクリックして変更できる。可変抵抗や電圧の変更は、サイドバーのスライダーを動かして調整する。シミュレーションの速度や、電流が回路を流れる速度も変更できる(配線の上をドットが移動する)。さらに、回路はローカルなテキストファイルとして保存することもでき、そこから開いて使うこともできる。リンクを公開して他の人たちとファイルを共有することも可能だ。
あなたがもし電子工作の初心者なら、または基本的な回路の構造をもう一度勉強し直したいという方は、このサイトの回路の実例集が役に立つ。実例集には、簡単な電圧デバイダーから、シーケンシャル論理回路、フェーズロックループ回路、スパークギャップ式テスラコイルまで揃っている。なぜかメモリスター回路まである。
Paul FalstadのCircuit Simulator Appletは、非常に優れた学習素材だ。私はこれをいじくり回して遊ぶことを強くお勧めする。少なくとも、ブックマークを付けておく価値のあるサイトだ。
[原文]