2008.10.29
ケースを開けて「ユリレーカ」と叫ぼう
Makeの顧問にしてキットメイカーのLadyadaを取り上げた Tech Reviewのすばらしい記事だ。
…Limor Fried(Ladyadaの本名)は、自分が設計したもの、そして彼女の技術的な専門知識を共有するという考え方を、今も持ち続けている。彼女はニューヨークでAdafruit Industriesという自分の会社を経営している。ここを通して彼女は、iPodの乾電池式充電器や、自転車の車輪をLEDディスプレイにするといった、あまり反動的でない電子工作に人々を誘い込むためのキットを販売している。その製品はすべて、改造や改良が自由にできるようになっている。
「私は、電子工作の勉強を手助けすると当時に、いつでも情報が入手できるようにしているんです」と彼女は語る。ユーザーが彼女の設計を改良し、機能強化などを行えば、それが彼女自身の製品の質の向上にも役立つと考えているのだ。
ボクが好きなのはこの部分……
Eric Von Hippelは、多くの産業で徐々に変化が起きると予測している。いずれは、ハイテク機器やマウンテンバイクなどの製品を作っているメーカーも、自社では開発しなくなると彼は指摘する。その製品を使うユーザー自身が設計するようになるというのだ。たとえば、現在、ボーイングのために機器を作っているメーカーは、自社開発の素材の提供や製造の請負を続けていくだろうが、設計そのものはボーイング社の技術者が行うようになる。なぜなら、その機器の必要性をいちばんよく知っているのは、ボーイングの人間だからだ。「オープンソース式のソリューションが多くの分野で重視されるようになり、私たち全体のパワーになりつつある」 さらにVon Hippelは、製品を使う側の立場に立ってこう述べている。「私たちは、本当に欲しいものを手に入れられるようになり、自分たちも設計に今よりもずっと深く参加するようになる。製造業者は、ユーザーの設計を製品化する工場に生まれ変わっていくだろう」
– Phillip Torrone
[原文]