Electronics

2009.08.25

創造の過程における失敗の役割

Text by kanai

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私は週末ごとに、シガーボックスギターを作るための時間を取るよう心がけている。簡単に作れるのだが、とってもいい音がする。シガーボックスギターを作ってみたい人はCigar Box Nationを見るといい。みんなが作った作品の写真やビデオ設計図が公開されている。棒と箱と弦で作るという基本原則を踏まえながら、驚くほど多彩なバリエーションを見ることができる。
先日、私はCigar Box Nationに寄せられた “C.B. Gitty” の “On the Role of Mistakes in the Process of Creativity(創造の過程における失敗の役割)” という記事を読んだ。失敗が多くのことを教えてくれるという彼の持論を解説したものだが、シガーボックスギター作りだけでなく、すべての物作りに通じる内容だ。
抜粋:

もっとも深刻な失敗からは、たいていの場合、何かいいものが見つかる。シガーボックスギター作りの喜びに潜むダークでダーティーな一面が顔を出して、こう問いかける。さあ、これをどうやって修復して、見栄えを良くするかだ。見栄えをよくすることがこのデザインの眼目だ。そしてこのとき、ある素晴らしい魔法が起きることを私は発見した。ほとんどの場合(本当にメチャクチャになってしまった場合を除いて)、失敗した後に作り直したもののほうが、すんなり完成してしまったであろうものを想像するに、出来がいいのだ。そこから私は新しい技を得ることもあり、新しいアイデアや装飾やデザインを思いつくことがある。それらは、失敗しなければ得られなかったものだ。

Gittyが言っていることは、まったくその通りだと思う。今度何かを作るとき、うまくいかなかったら、このことを思い出してほしい。何かもっといいことが起きる前触れかもよ。
(上の写真: つい最近、失敗したシガーボックス・ギターだ。クローズアップを見てほしい)
訳者から:書きかけの原稿のデータが消えたときも、最初はショックだけど、気を取り直して最初から書き直すと、前よりいい文章が書けたるする。1回目より2回目のほうが上手にできるってことも、魔法のひとつかも。何度も同じ失敗をすると、さすがにへこむけど。
– Mark Frauenfelder
原文