Electronics

2009.10.09

研究目的の特許適用除外、"遊び"で作るなら問題なし

Text by kanai

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オープンソースの本土防衛非殺傷兵器 – DIY携帯型LED式無能力化装置: THE BEDAZZLERを発表したら、何人かの人から、次のような内容のメールやコメントをもらった。「特許製品だから、遊びであっても作ってはいけません!」とね。この問題は、自分で何かを作ろうとするときに、よく首をもたげる。いい機会だから、論議しておこう。まずは、ウィキペディアの “Research exemption” を一部引用しよう。

「特許法では、Research exemption(研究目的のための適用除外)またはsafe harbour exemption(免責による適用除外)には特許権の効力は及ばない……」

以前には、今回のことに関連すると思われる判例がある。裁判所はこう言っている。

「純粋な好奇心を満足させるための娯楽のため、または厳密に哲学的な調査には “Experimental use defense”(実験目的の使用の抗弁)が適用される」

ボクたちは法律家じゃないから法的アドバイスではできないけど、これなら納得できるよね。たとえば、製薬会社はジェネリック薬品が作れるかどうか、その薬品の特許が切れるのを待たなければならないとしたら、または、特許製品の性能が本当に有効なのか「単純に好奇心を満足させるための娯楽のため、または厳密に哲学的な調査」をできずに手をこまねいていなければならないとしたら、どうだろう。自分でそれを作って物の仕組みを調べるのは、楽しいことだ。見たり聞いたりしたものを自分で調べたり、「実体のない特許の専門家」がインターネットで話していることに疑問を持ったりするべきだ。ところで、DIY携帯型LED式無能力化装置は売り物じゃない。キットでもない。でも、すべてを知ることができるよ。
みんなは、賛成? 反対? 何か意見はない? ぜひ、コメントを書いてね。
– Phillip Torrone
訳者から:これはあくまでアメリカの特許法の話だけど、日本の特許法にも同じような考えがある。69条の特許権の効力が及ばない範囲として、研究のための実施は特許の効力が及ばないとしているようだ。でも、純粋な好奇心で適用除外されるかは、ちらっと調べた範囲ではわからない。法律、難しすぎ-! 
原文