Electronics

2010.03.05

工業デザイナーが考えるハック可能なデザイン

Text by kanai

修理もできず、ケースを開けることもできない使い捨て製品に、多くのMakerはイラついているが、このAlex Dienerの興味深い記事をぜひ読んでもらいたい。工業デザイナー側からの意見だ。話を分かりやすくするために、Dienerは壊れたアイロンを分解している(上のビデオ)。

「分解できるデザイン」(Design fo Disassembly: DfD)は、将来、修理や改造やリサイクルができるように分解しやすく作るというデザイン手法だ。製品は、修理が必要だろうか? どの部品を交換するのか? 修理するのは誰か? それは簡単に、勘を頼りにできるものだろうか? 製品を改善したり改造したい再販したりできるだろうか? どうしても捨てなければならないときは、リサイクルしやすい部品に、どこまで分解できるようにすればよいのか? こうした疑問に答えることで、DfD手法によって、製品が使われている間と、その後の効率性を高めることができる。
天然資源を材料として、修理や再利用ができるように細心の職人技で作られた昔の道具は、おそらく古くからあるDfDだろう。1950年代、消費文化が生まれ、大量生産手法と安い労働力と安い設計方法によって、使い捨てが標準になった。そして時を経て、計画的に陳腐化される製品戦略による無駄と使い捨て文化が露わになった。各組織は製品の有毒廃棄物が与える害について研究するようになり、政府は規制を開始した。2004年、EUは画期的なWEEE(電気・電子機器廃棄物リサイクル指令)を発令し、電気製品の廃棄の責任を製造者に負わせるようになった。こうした構造的変化は、世界規模の製造業の将来像を示しており、DfD戦略に向かって人々の興味は加速されていく。

if you can’t open it, you don’t own it (開けられないものは所有してないのと同じ) だよね!
– John Baichtal
原文