2011.01.31
太陽系の果てを行くボイジャー 1
ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所のStamatios M. Krimigisとボイジャーの使われなかったバックアップユニット(Jed Kirschbaum, Baltimore Sun/January 17, 2011)
めちゃくちゃクール。Facebookにポストしてくれてありがとう、Michael Doyle。
去年の6月、Krimigisのチームは、ボイジャー 1の計測器に背後からぶつかっていた太陽粒子がなくなり、正面から当たるようになったことに気がついた。太陽粒子は、ボイジャー 1が太陽から遠ざかるのと同じ速度(秒速17キロ)で、車のフロントガラスに当たる虫のようにぶつかってくる。
それは、太陽から放射される太陽粒子の速度がゼロになったことを示していた。研究者たちはそのデータを半年にわたって調査したが、変化はなかった。「我々は、定常状態に入ったと確信した」とKrimigisは語った。
計測器は、ボイジャーにまっすぐ正面から当たる粒子を観測し続けている。太陽粒子と星間粒子の混合だ。しかし、何が起きているのか、まだ正確にはわからない。
「これらの物質は消えてなくなるはずだった。でもまだ存在している。これとはまったく異なる星間空間に出たというより、まるで、太陽風が渦巻く広大な空間に入ったといった感じだ」と彼は言う。
本当の星間空間は、もっと何年も、何億マイルも先にあるのかもしれないと、研究者たちは言う。
「次の10年には、確実にそこへ出るだろう」とNessは語る。研究室の観測機器が示す粒子の数がゼロかそれに近い数値になったときにそれがわかる。
ボイジャーならそれを達成できるとNessは信じている。「いつかはそうなる。ただ問題は、それをNASAが観測できるかだ」
2025年のある時期に、2つの宇宙船の送信が止まる。そして、4万年かけて、ボイジャー 1は地球の外交官として、北の夜空に輝くキリン座の星々の中に到達する。ボイジャー 2は、シリウスに向かっている。空でいちばん明るい星だ。到達まで29万6000年かかる。
Voyager 1 at edge of solar system APL instrument still running after 33 years(英語)
– Gareth Branwyn
訳者から:ヴィージャーになって帰ってくるんじゃなかったのか。
[原文]