2012.03.21
少量をひんぱんに作る – イギリスが考える製造業の未来
Makerビジネス、Tinker Londonの創設者のひとり、Alexandra Deschamps-SonsinoがMade Northで行ったプレゼンテーションは面白かった。どこでも問題になっている伝統的な製造業の衰退に関する話だ。
工業の話をすると、ほとんどの人は、ロマンチックな側面ばかりを見て、そもそも私たちが「物を作ること」を止めてしまった理由を見ないように思える。工業が栄えた時代がうまくいっていた理由のひとつには、子供を働かせることに良心の呵責がなかったという点がある(これについてはLewis Hineが詳しく述べている)。やがてそれが社会的にひんしゅくを買うようになると、他の人の子供たちに仕事を外注し、技術を発展させて仕事量を減らしていった。中国の安い労働力に競争上の優位性を奪われ、今さら奴隷制度には戻れず、悲しいかなイギリスは、ある意味、物が作れない国になってしまった。
イギリスに焦点を当てた彼女の視点がいい。さらに彼らは、AppleやGoogleといったアメリカの巨大な怪物に押さえ付けられて息の根が止まるかもしれないという恐怖に駆られている。
Make Little, Make Often: Ideas for the Future of Manufacturing in the UK
訳者から:このあと、アメリカで発展している小口のデジタル製造業こそがこれからの生きる道という論につながっていく。Make Little, Make Often(少量をひんぱんに作る)のという考えだ。
– John Baichtal
[原文]