2009.01.14
TIのBeagleBoardとDLP Pico Projectorで、どこでもLinux
TIのBeagleBoardは、小さくて強力なLinuxシステムだ。消費電力は2ワット以下。ほとんどのものに接続できる。HDMI端子を備え、DVI-Dにも対応する。USBポートには、キーボード、マウス、ネットワークアダプターなどが接続でき、RS-232Cシリアルポートと、I2C、GPIOなどに対応した拡張コネクターもある(自動設定式のUSBポートは、USBガジェットとしても使える。つまり、コンピューターに接続すれば、Beagle Boardが周辺機器として扱われるようになるのだ)。
さらに、ソフトウェア(OSとビルドツール)はオープンソースで、TIは回路図と基板レイアウトも公開している。回路図と基板レイアウト、そして自分でデザイン変更したいときのための情報が、Embedded Linux Wiki BeagleBoard pageにある。
TIは、BeagleBoardと最新のBeagleBoardアクセサリー、DLP Pico Projector開発キットをMakeに送ってくれた。これは、BeagleBoard対応版のDLP Pico Projectorだ。これらを繋ぐと、電源さえあればどこでも使える、すっごく小さいLinuxシステムが出来上がる。
149ドルのBeagleBoardは、かなり以前からDigi-Keyで販売されてきた。Pico Projector Development Kitも、Digi-Keyで349ドルだ。(Pico Projectorの出荷開始は1月中旬から下旬の予定)
ボクは何日間か、BeagleBoardとPico Projectorをいじって遊んでみてわかったのは、こいつはハックしがいのあるクールなシステムだってことだ。BeagleBoardを手に入れたら、とりあえずBeagleBoard beginner’s page at the Embedded Linux Wikiから始めてみよう。ここを見れば、必要なアクセサリーやケーブルのこと、LinuxのイメージをBeagleBoardで起動する方法、次にどこを見ればいいかがわかる。
DLP Pico Projector開発キットをBeagleBoardと使う方法は、Koenのサイトのここを見るとわかる。Pico projectorに適応する解像度で起動するためには、どのカーネルを使って、どうやってBeagleBoardのブートローダーを設定すればよいかが解説されている。
下の写真は、ちょっと暗い部屋で、DLP Pico Projectorを使って映し出したBeagleBoardの起動画面だ(ただし、最初に立ち上げたときは、Embedded Linux Wikiの解説のあと、Linuxのディストリビューションが数多くのパッケージを設定する必要があるため、この画面が出てくるまでには、少々時間がかかる)。
初めてBeagleBoardをテストしたとき、DVIビデオ出力と、ボクが使っていたUSB Ethernetアダプター(BeagleBoardショッピングリストから買った10/100 Ethernet付きの3ポートUSBハブ)の両方をサポートするカーネルイメージが見つからずに苦労したんだけど、今回もまた、USB Ethernetアダプターには運がなかった。そこで、USB EV-DOを使ってネットに繋ぐことにした(この話は、将来のMake: blogのHow-To記事のために取っておこう)。
Pico ProjectorでMake: blogを映し出したところ。
比較のために、部屋を明るくしたところ。
というわけで、たった500ドルでパワフルなLinuxマシンと超小型プロジェクターのセットが手に入るわけだ。みんながこのガジェットを使って、どんなものを作ってくれるのか、すごく楽しみだ。
– Brian Jepson
前の記事:
BeagleBoardとArduinoを搭載したアイアンマンスーツ
編集から:Funnel/Gainerの開発者の一人、小林茂さんもBeagleBoardを入手して、動作確認、SDカードからの起動、Ångströmの起動を試されています。
[原文]