Other

2008.04.17

Richard Sennett著『The Craftsman』書評

Text by kanai

sennett.jpg
Core77はRichard Sennettの著書『The Craftsman』のレビュー記事を書いている。

(これは)手と頭、職人気質と啓発の関係を考えるケーススタディーの集合体だ。この中で、ロンドンを本拠地とする著名な社会学者であり、人の経験に強い興味を抱いているSennettは、人間が共通して持っているもっとも基本的にして欠くべからざる能力は、物作りの能力であると主張している。正しく訓練を受ければ、その工程は筋肉の記憶として機能するようになる。手を動かしているうちに、文字通り頭が訓練されるのだ。もしSennettの言うとおりなら、オモチャのデザインや、コーヒーメーカーや携帯電話のプロジェクトのために、ろくろで粘土の壺を作ったり、木にカンナをかけたり、石膏をまぜたりといったことを学べば、その経験によって、デザイナー兼職人、つまりより啓発された人間になれるという。コンピューターの画面から工房の作業台に至るまで、考えて、作って、みんなに見せて、またやり直すという作業によって、私たちはずっと以前から気がついていたことだ。そのために私たちは朝目覚め、そしてそのことを夜に夢見るのである。

この夏に読む本のリストに追加しておこっと。
訳者から:わかってることだけど、今の子供たちには実際に手を動かす機会が極端に少ないように思う。こういう本を通して、その大切さが論理的に多くの人に伝わるといいね。
– Becky Stern
原文