Science

2010.08.20

Otypのバイオテックプロジェクト、Kickstarterで出資募集中

Text by kanai

OtypのKyleとJamesとDavidは、生物学的に「Hello World」を書く方法を子供たちに教えるためのキットを開発した。彼らはこれを学校に配りたいと考えている。このキットでは、まず緑色に光るクラゲの遺伝子をバクテリアに埋め込み、バクテリアのコロニーを成長させる。これにより子供たちは、バイオテクノロジーのごく基本的な手法を学ぶことができ、しかも暗闇で光るバクテリアを使って絵や文字を書くという楽しみもある。デトロイトのMaker FaireではOtypの連中がその工程をデモっていた。KyleはMaker Faireの開催中に人々が作ったバクテリアの絵を集めたクールなポスターを作った。
otyp_poster.full.jpg
Otypチームは、このキットをアメリカ中の公立学校に無料で配りたいと考えている。彼らはすでに Speak Science基金を創設して、Kickstarterでキット製造用の資金を集めている。より多くの子供たちの手にこのキットが渡るよう、みんなで協力しよう。目指すは、子供たちに科学の本を読ませるだけでなく、じっさいに「やらせる」ことだ。

Maker Faire DetroitのXconomyの記事でJamesは「高校生たちが本物の科学に触れる機会のあまりの少なさに愕然とした」と書いている。彼はDIY的視点から、それをどうにかしたいと考えた。そうしてOtypeチームは、このキットと、安価な実験用PCR装置の開発にとりかかった。

子供たちは、大学レベルの生物学の専門課程に進まない限り、生物学者たちがどのようにDNA関連の発明や発見をしているかを見る機会がありません。そのため、生物学者を目指さない子供たちは、この分野の科学がどんなにエキサイティングなものかを一生知らずに終わるのです。ほとんどの子供たちは、バイオテクノロジーがどう行われるかを教わることもありません。

これは、学校で科学と技術の実践教育を行うために必要なものの一例にすぎない。もっともっと多く、こうしたものが必要だ。Otypへの出資をどうか考えてほしい。子供たちの中に本物の科学を植えつける計画を実現させてほしい。出資金によっては、指定の学校にキットをプレゼントすることもできる。
– Dale Dougherty
訳者から:あくまでアメリカ国内のことですが、いい話だね。
原文