Electronics

2010.10.12

素晴らしきクラッジ(間に合わせ仕事)

Text by kanai

kludge_mr_relay.jpg
多くのMakerもそうだろうと思うけど、完璧にやろうとするあまり作業が進まない(結果的になにもできない)なんてことがよくある。だから、Robots & Dinosaursの記事「A Tribue to the Kludge」が心に響いたんだろうな。完璧なソリューションを求めるより、物事を進めることのほうが重要なときがある。実例として、最近の3つのクラッジ(間に合わせ仕事)が紹介されている。ひとつは、Makerbot用の代替ヒーター制御装置だ。電子実験セットのリレーを使っている(上の写真)。
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即席のヘッドライト。これで1人のメンバーが夜道を帰ることができた。
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もうひとつは、携帯電話をなくしたときのためのテープを使った応急処置だ。持ち主がすぐにわかる。
もちろん、こうしたクラッジ技はその場だけのものだ。でも、どこか心を惹かれる。実際、私の家族には、そうすぐにはダメにならないであろうものを、特別にこう呼んでいる──「ジャスト・テンポラリー」(Just temporary : 今だけ) 。これは家族で農場を営んでいた私の大叔父が言い出した言葉だ。私が子供のころ、大叔父は、「ジャスト・テンポラリー」と言い捨てながら、こうしたハッキングを数多く行っていた。大叔父が亡くなったあと、そんな「ジャスト・テンポラリー」機器は、どれもしっかりしたものであることがわかった。そうして、この呼び方が定着したというわけだ。
– Matt Mets
訳者から:いい話だ。粋な大叔父さんだなぁ。Kludgeという言葉は、本来、インチキでダメなものという意味なんだけど、最近では、コンピューターやエレクトロニクスの世界では、間に合わせだけどちゃんと使えるものという意味に使われているようです。
原文