Electronics

2012.06.21

Oru – 折り紙カヤック

Text by kanai


先週、私は世界初の折り紙カヤック、Oru Kayakのテストを楽しんだ。気持ちがよかった。
デザイナーのAnton Willisと私は、バークレーマリーナで落ち合い、彼の最新作のテストを行った。Antonが数カ月間をかけてTechShopでこのカヤックを製作する過程を見ながら、私は、テストに誘ってくれとしつこくねだってきた。その願いがようやく叶ったのだ。

彼は、デザイナーが使うポートフォリオの大きなやつぐらいのサイズに折りたたんだカヤックを車から取り出し、ドックの近くの芝生の上に置いた。プラスティック段ボール板のカットシートを広げると、小さな人だかりができはじめた。プラスティック段ボールは、民家の庭先に立てられた政党ポスターの看板などによく使われている素材だ。組み立て時間はおよそ10分。だが、外野からの質問に答える時間を除けば、その半分くらいになるだろう。

気がつくと、私はかなりの速度でマリーナの周囲を漕いでいた。私はカヤックのエキスパートではないが、Oruは高速で乗り心地もいい。ただプラスティック板を折って作っただけの船だということを、すぐに忘れさせてくれる。私が抱いた最大の疑問は、おそらく他の人たちも同じことを考えるだろうが、「どれだけ水に耐えられるか」ということだ。なんだかんだ言っても、所詮は折り紙なのだ。マリーナの周辺と、サンフランシスコ湾近くの波の高いところを漕いで回った結果、船の内部には水は一滴も入ってくることがなく、私の体は一切濡れなかった。Antonによれば、普通のカヤックと同じく、水しぶきやパドルからしたたる水以外に、濡れることはないという。
Antonはこれを500ドル前後で販売することを考えている。Oruのサイトで登録すれば、発売時期などの情報がもらえるようになる。

– David Lang
原文