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2012.12.11

Maker Faire Tokyo 2012 Sponsor Report -Google Developers-

Text by kanai

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Googleでは、Googleに関わる開発者に向けた支援として「Google Developers」というプログラムを実施しています。今回、Maker Faire Tokyo 2012において、Google Developersは、Plutinum Sponsorとして、ADKやAndroidなど、Googleの技術を用いたMakerの出展をサポートしました。
Google Developersのブースでひときわ注目を集めていたのが栗元憲一さんと渡辺慎二郎さんの共同開発「人に反応するぬいぐるみ」です。これは、ADK2012によって制御されているもので、Androidスマートフォンのカメラで人の顔を認識し、カエルのぬいぐるみが首を振って近寄った人の顔を見つめるというもの。動きが自然で非常になめらかなため、まるでぬいぐるみが生きているかのようでした。
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工学院大学金丸研究室のカメラ搭載プラレールも子供たちに人気でした。Wifiカメラで画像を認識し、Androidのスマートフォンで画像処理を行います。プラレールとAndroidはBluetoothで接続されており、無線で操作可能です。ボードにはRT-ADKminiを使用しています。
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Maker Faire Tokyo 2012の2日目に開催された、Google Developersによるプレゼンテーションは立ち見がでるほどでした。まず、K2-GARAGEの栗元憲一さんが、「Android Vehicle(Android搭載ロボットカー)」、「人に反応するぬいぐるみ」、「地震波動可視化装置」などの作品について紹介。
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引き続き、株式会社テクノロードの杉浦登さん(@n_sugiura)が、日本Android会の横浜支部ロボット部の活動を紹介しました。
最後に、合同会社ピグマルの伊藤元さん(@itog)が、Android用押しボタンFourBeatを紹介しました。これは、USBでAndroid端末に接続できる早押しボタンで、早押しクイズやリズムゲーム、スロットゲームなど、応用の幅が広そうなガジェットです。クラウドファンディングのCEREVO DASHで82万円の資金調達に成功したとのこと。APIを公開しており、誰でも対応アプリを作成可能です。
プレゼンテーションの最後には、Googleの山崎ふみさんによる「ADK2012」争奪じゃんけん大会を実施しました。「ADKを使って、何か面白いものをつくりたい人」という山崎さんの呼びかけに対し、たくさん手が上がった中で、じゃんけんに勝利した方に、山崎さん自らADK2012を手渡していました。
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前述の栗本憲一さんは、プレゼンテーションにおいて、Androidを使って開発をする理由として、(1)クラウドとの親和性の高さ、(3)AKDを用いたRapid Prototypingの容易さ、(3)オープンソース版Androidを使用することで、自らが開発したハードにOSを組み込めること、の3点を挙げていました。
個人のエンジニアが、ネットワーク越しに連携して、ハードウェアを含むイノベーティブなシステムを開発できる環境が整いつつあります。ADK、AndroidなどのGoogleの技術は、そんな時代のMakerたちのイマジネーションを現実化する一助になるに違いありません。
-keiko Kano