2007.09.25
ソーダ缶再利用の注射針回収機
低コストの注射針回収機だ。このビジネスウィークの記事がすばらしい。 –
「私は9歳のときに命を救われた」と、工業デザイナーのHan Phamは語る。比喩的な意味ではない。Phamは、兄と、反体制活動家だった父とともに1980年代の共産主義ベトナム政権から脱出。他の100名の逃亡者といかだほどの小型漁船に36時間もの間すし詰めにされ東シナ海を漂っていたところを、西ドイツの人道活動グループに救出されたのだ。彼らはシンガポールの国連難民キャンプに運ばれたが、ワクチン用の不潔な注射針のおかげで、1週間もバクテリア感染に苦しめられた。そのときの傷跡は今も消えていない。「恐ろしく皮肉なことです」と彼女は指摘する。「治療のためのものによって、さらに悪化させられたのですから」
子供の頃の苦しい経験から生まれたシンプルなデザイン、Antivirusは、権威ある世界最大のデザインコンペ、Index: AwardsのPeople’s Choice賞を獲得した。シンガポールでの悪夢からほどなく移住したデンマークのオーフスに現在デザイン事務所を構えるPhamは、2005年、Designskolen Kolding大学院での課題の一環としてこのコンセプトをデザインした。
Life-Saving Design(英語)- [via] Link
訳者から: Phamさんは、6ヶ月間、国境なき医師団とさまざまな現場でこれを試してもらい、改良を重ねたそうな。ものすごい体験とものすごい努力から生まれたデザインなんだね。
[原文]