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2008.01.28

作家のストライキ – 今こそ工作を始めるチャンス!

Text by kanai

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アメリカでは、作家がストライキ中……って、なによそれ? Writers Guild of America(アメリカ脚本家組合)は12,000人を超える、映画、テレビ、ラジオの脚本家による労働組合。彼らは、DVDの印税や、ウェブなどで使われた作品の使用料などを求めているわけ。詳しいことはここに書いてある。

それがMakeとどう関係あるかって? この数ヶ月間に、工作を始めようという人が以前よりも多くなり、面白いテレビ番組がないから、埃をかぶっていた工具を引っ張りだして、何かを作り始めたという話をよく聞くようになった。彼らが作ったものが、Makeにどんどん送られてくる。Make Flickrのフォトプールに集まった作品の数々はすごい!
上の写真は古いテレビで作ったバーだ。
マジメな話、前はよく見ていたテレビ番組も、しばらく見ないでいると、あまり面白いと思えなくなってくる。ボクはヒーロー物が好きなんだけど、テレビであまりやらなくなると、ボクはテレビを見なくなった。今振り返ってみても、もう見たいとは思わないだろう。ボクが好きだったのは「X-Men」だが、今はマンガで読む方がいい。ときどき見ると、絵もなかなか芸術的だしね。それに、いい番組や映画はほとんどが今回の騒動に流されてしまった。もうテレビなんて必要ないと言わんばかりにね。悲しいけど、それが現実。ものすごい数のブロードバンド利用者たちは、テレビ番組や映画をダウンロードしている。「Battlestar Galactica」の新シリーズが始まったら見たいと思うけど、それくらいだな。むしろ、つまらなくなる前に打ち切りにしてほしい。
ほかにもある。今まで政治には無関心だった友人が、政治に興味を持ち始めたんだ。ほかならない、ニュースの影響だ。ニュースこそ最高のコメディーでありドラマだ。
テレビを見なくなって空いた時間は、工作に当てたり、政治に参加したり……、そう、運動するのもいい。運動で得られるものには”時間”がある。運動すれば寿命が延びて、好きなことができる時間が増える。人生を”作る”作業だ。何かやるべきことがある人は、長生きだと言われている。これは、もっとクリエイティブになれという啓示だ。90歳以上で、「もっとテレビを見たかったなぁ」なんて言う人には会ったことがない。普通は、もっと旅行がしたかった、もっと友人や家族と過ごす時間が欲しかったと言うもんだ。
今回のストライキはすぐに終わって、テレビ番組も映画も戻ってくるだろうけど、これは他のことをするよい機会だ。ほんのわずかの間でもだ。
みなさん、どう思われます? 作家のストライキは、すばらしいことじゃありませんか? この好機に、趣味を再開されてみては?
– Phillip Torrone
訳者から:Phillip Torroneのコラムだ。若いのに、いいこと言うね。日本では作家のストライキはないけど、テレビは”芸能人”という人たちがゲームしたり、おいしいもの食べたり、おしゃべりして笑ったりしてる様子を垂れ流すだけの存在になっちゃった感じ。作家がストライキをするまでもなく、見る気を失わせる。と文句を言うより、なんか作ろう! というのはいい考えだね。でもボク、もともとテレビあまり見てませんでした。仕事です……とほほ。
原文