Electronics

2008.09.05

ついにアナログに追いついたRed Digital Cinemaの超高解像度カメラ

Text by kanai

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Oakleyを立ち上げた男が、今度は世界のハイエンドカメラのメーカーに挑戦状を叩きつけた。Red Digital Cinemaはすごい! 彼とそのカメラに関するすばらしい記事がWiredに掲載された。

Jim Jannard(59歳)は大富豪にしてRedの創設者だ。1975年に、彼は300ドルを費やしてモトクロス用のハンドルバーを作り、バンの後ろに載せて売り歩いた。彼は、飼っていたイングリッシュセッターにちなんで、Oakleyという名前を自分の会社に与えた。そのころ、SFっぽいサングラスやカバンや靴にまで製品は広がっていた。昨年の11月、彼は自分の会社をレイバンのオーナーであるLuxotticaに、聞くところによれば21億ドルで売却した。
エンジニアと科学者からなる彼のチームは、アナログフィルムのリッチな画質を実現した世界初の映画用のデジタルカメラを開発した。Red Oneは、なんと水平解像度が4,096ライン(映像用語で4Kと呼ばれる)、垂直解像度が2,304というもの。映画『シン・シティ』や『スター・ウォーズ』新三部作で使用された高解像度カメラは、家庭用の HDTVと同じ、1,920×1,080に過ぎない(これに少しだけ解像度の高い2Kと呼ばれる 2,048×1,080のオプションもある)。フィルムにはピクセルはないが、業界標準になっている35ミリのフィルムの場合、実質的な解像度は4Kに相当する。Redがすごいのは、そういう理由からだ。アナログの画質でありながら、フィルム式カメラに比べて扱いが簡単で価格も安い。言い換えれば、Jannardのカメラは、35ミリのフィルムを過去の物にしてしまう恐れがあるということだ。

– Phillip Torrone
原文