2010.02.02
電子工作への理解を深めるために私たちに何ができるか?
サンディエゴの11歳の中学生が自作のモーションセンサーを学校に持ち込んだところ、警察の捜査対象にされてしまったという先日のニュースについて複数の読者が意見を寄せてくれた。率直に言って、私はガックリした。
こうした残念な事件には、どうしても理解不能な要素や環境が絡んでくる。しかし、文句を言ったり、誰が悪者かを追求したところで始まらない。むしろ私は、そのエネルギーをもっと建設的な方向に向けて、次の問題を考えてみたいと思う。Makeに携わる我々と、我々よりずっと大規模はDIYコミュニティーは、私たちの活動を一般に理解してもらうために何ができるのか? とりわけ、DIYの電子プロジェクトなどは誤解を招く危険性をはらんでいる。いい考えがあったらコメントに書いてほしい。
– Collin Cunningham
訳者から:事件は、サンディエゴの技術系中学校のサイエンスフェア(科学研究の発表会)でのこと。ゲータレードのボトルと電子基板と配線で構成されたモーションセンサーで、ボトルは空だった。それを見た副校長が何を勘違いしたのか当局に通報して生徒と見学に来た保護者を避難させるという大騒ぎになった。結局、少年にはお咎めはなかったけど、カウンセリングを受けるように警察から言われたそうだ。アホかっ!
さすがに、英語版ブログには、この記事に対して多くのコメントが寄せられている。全般的に共通しているのは、一般の人々が電子機器に対してアレルギーというか恐怖心を持っているみたいだという意見。みんな電子機器に囲まれて生活しているのに、基板を見ると怖がるという。Davidはその原因を安物のアクション映画にあるという。悪者はたいてい基板をケースに収めずに向きだしで使ってるからだって。こりゃ笑える。しかしアメリカではMakeやCraftのようなDIYムーブメントが盛り上がる一方で、依然として訴訟とテロに怯える人々が多いのが現状のようだ。
学校で放課後に行われてた科学クラブを復活させようという意見には、科学クラブが消えた原因は、子供がハンダごてで火傷したと学校が訴えられるような事件が頻発したことであり、それを繰り返すだけだとの反論もある。そした”一般”の人たちの無知と恐怖心による偏見は大きく、すぐにはどうにもできないが、とにかく電子工作は安全で楽しいものだと、子供や親たちに地道に教えていくしなかいというのが、コメントを寄せた人たちの総論かな。
[原文]