2011.12.16
パブリックアートとしての巨大インベーダーの作り方
私が大好きなMakerでありアーティストでもあるJason Torchinskyに、IndieCade Festival(10月7~9日にロサンゼルスで開かれた独立系ゲームの国際大会)に展示された巨大スペースインベーダーの彫刻をどうやって作ったのかを教えてほしいと頼んだ。Jasonはオリジナルのキャラクタの1ドットを1平方フィートに拡大したのだそうだ。作り方は次のとおりだ。- Mark Frauenfelder
私がこの「Invaded!」を製作して学んだ最大のことは、ごく当たり前のことでもありました。大きな物は大きく、重く、移動が大変だということです。わかりきったことなのですが、ノートにスケッチを描きながら頭でわかることと、360×240×90cmの木製のインベーダーをトラックの荷台に載せようともがいているときに体でわかることとでは大きな違いがあります。
この作品の目的は、ビデオゲームに関係するもので、まわりにあると楽しいものを作ることでした。私が考えたのは、ゲームが終わって、生き残った数匹のインベーダーが、実際に地上を、勝ち誇って闊歩している様子です。
私の応募がIndieCade委員会の審査を通ったのは、非常にベーシックなアイデアだったからだと思っています。屋外展示の作品なので、雨にも日光にも、放置された物を見ると必ず蹴飛ばしたくなる人々の乱暴な扱いにも耐えなければなりません。このインベーダーは、まったく使えない物置小屋のような構造になっているので、屋外での生活に適しています。材料は木材(私は「木の肉」と呼んでいます)です。材料はおもに3/4インチと1/2インチの合板と大量の2X4、そして大量のコーキング剤です。基本的には、インベーダーの形に切り出した120×240cmの2cm厚合板2枚を、90cmの2X4でつないでいます。ほぼすべてのドットの角の部分に2X4を入れたので、かなりの数になりました。
大きさは、1ドットを1平方フィートに拡大することと決めました。形と大きさは、UFOを除いたすべてがオリジナルを正確になぞっています。UFOだけは同じ拡大率では幅が4.8mになってしまい、手に負えなくなります。3.6mで限界です。
もうひとつ私が学んだ重要な教訓は、おそらく大きな物を作るハメになった人に役立つと思いますが、この規模のものを、合板とハンドツールで正確に作るのは非常に難しいということです。どんなに頑張っても、合板の裁断では3mmの誤差が出ます。さらに真っ平らな作業台を使わないと、誤差はどんどん広がります。私の場合はボロボロでした。私は古いレンガ舗装の車路で作業を行ったのですが、それだけで、直角定規をあてて引いた線が地獄のように斜めになってしまいました。
結果には満足しています。今のところ、みんなも気に入ってくれているようです。現地に設置するまでは、私には継ぎ目や、ペンキのダレや、グラグラする縁や、飛び出たネジの頭などばかりた目についていました。しかし、そんな細部の問題が目立たなくなるのが、大きいことの利点だと思います。プロの家具職人なら完璧に作れるでしょうが、予算的にも時間的にもあり得ない話です。
もう一度作るとしたら、運搬がしやすいように分解できるようにします。これを自宅の庭や家の中やヨットの上などに置きたいと思われる方はご一報ください。格安でお譲りします。
The Indiecade Conference and Festival
– Jason Torchinsky
[原文]