Electronics

2012.06.12

アダム・サベージのインタビュー「作る許可(Permission to Make)」

Text by kanai

KQEDによるアダム・サベージのインタビューだ。タイトルは「作る許可(Permission to Make)」。

「怪しい伝説(MythBusters)のホスト、アダム・サベージは、物をいじくりまわすことは、収集のつかないことになったとしても、とても大切であると主張する。
「失敗するチャンスがなければ、何かに挑戦して最初はうまくいかなくて、それでも納得のいく成功を収めるまで何度も挑戦するチャンスがなければ、新しいことへの挑戦を恐れるリスク嫌いになってしまう。私たちがそんな子供を育ててしまってはいけない」
先週開催されたMaker Faireでサベージは、「Makerカルチャー」は、子供たちを数学好き科学好きにして、それらを大得意にするエンジンであると語った。
彼のMaker魂をお聞きください。

(日本語版編注:続きは翻訳の金井さんによるインタビュー内容の要約です)
40年代、50年代、自動車は単なるプラットフォームだった。そこからあれこれ作り込んで自分の好きな自動車に仕上げて乗るという文化があった。今、エレクトロニクスでも同じことが起こり始めている。
今や、アメリカの学校から、演劇や美術や技術家庭や化学の授業が消えている。とくに工作や化学実験は危険すぎると思われている。しかし、子供からそうした体験のチャンスを奪えば、失敗を恐れて何もしない人間になってしまう。それは最悪だ。
Makerカルチャーは、我々を物作りへと回帰させる原動力になる。子供には、最高の数学と科学の授業だ。子供は、好きなものをひとまとめにして教えてやれば、すごいスピードで学ぶことができる。
Maker Faire、Make Magazine、Instructables、それにたぶん『MythBusters(怪しい伝説)』も、すべて物作りへの回帰を促すものだ。とくにMaker Faireは作るだけでなくコミュニティを育てる上で重要だ。
なぜ作るかと言えば、欲しいと思った物が、自分で作る以外に入手法がないからだ。それは5歳のときから変わらない。たとえばブレードランナーの拳銃は、実際の小道具は2種類の銃を合体させて作られているが、私もその2つを購入して、4年間かけて作った。
私の物作りの原点は、大好きな映画に登場した物を欲しいと思ったところにある。物作りに理由はいらない。作りたいから作る。また、何かを作れば、その技術や知識が大いに役に立つ。ブレードランナーの銃を作ったことで、私は家の修繕がうまくなった。
すべての人に、理由に関わらず、作りたいと思う物を作る許可を与えたい。そうすることで、みんなが批判的な考えを気にせず、物作りを始められるようになると思ってるんだ。
– Mark Frauenfelder
原文