最先端のDIYを育てる我々としては、最新のガーデニングテクノロジーも気になるところだ。そこで、魚との共生や土のかわりに空気を使う方式など、Maker革命へ向けて機が熟した3つの科学的栽培技術を紹介しよう。
アクアポニクス:植物 + 魚
Kijani Grows
アクアポニクスは、魚と植物の両方を、互いに水を融通し合って育てる方式だ。魚の排泄物が植物の肥料となり、植物が魚の餌になる。この技術はすでにホビイストでも試せるほどに成熟している。魚と野菜の閉鎖系生産システムを構築し、自動化に関する問題やさまざまなセンサーの活用などを考える機会を与えてくれる。“barrel-ponics”ガイド(PDF)が入門用の教科書になる。the aquaponicfarm groupでは、すでに500人以上の愛好家が集っている。
ハイドロポニクス:土の代わりに水で育てる
EcoMotive / Instructables
ハイドロポニクスは、土を使わず水と栄養素だけで植物を栽培する方式だ。水の使用量が少なくて済み、植物も早く成長すると言われている。やり方はここで詳しく解説している(英語)。上の写真は垂直薄膜水耕技術(NFT)をDIYしたものだ。この他にも、水耕方式、ドリップ方式、ウィック方式などがある。
エアロポニクス:霧で育てる
FoodOddity
これは、もっとも宇宙時代に相応しく、宇宙船での栽培に適しているとしてNASAが注目している方式だ。その定義は、土を使わず、ほんのわずかな水を霧状に噴霧して植物を育てるというもの。NASAはこう話している。
エアロポニクス方式では、水の使用を98パーセント、肥料を60パーセント、農薬を100パーセント削減でき、収穫量は最大に達する。エアロポニクスで栽培された野菜はミネラルとビタミンが豊富であり、より健康な育成と、より栄養価の高い作物が期待できる。
私はNASAの依頼でエアロポニクスシステムを開発している企業が製作したAeroponic Encyclopedia CD-ROMを買った。しかし、これにはガッカリだった。そこで推奨されていた高圧ポンプと10ミクロンのノズルは、実験装置のレベルでも何百ドルもするのだ。幸いなことに、高校生によるTribe Awesomeというグループが、Workshop Weekendクラスで、あのCDよりも安いコストでバケツを使ったエアロポニクスシステムを作る方法を教えてくれた。私が知っているなかで、もっとも早く植物が育つシステムだ。まさに宇宙時代と言えるだろう。
まず手始めに
農耕の歴史は1万年だとかそれ以上だとかの論争があるが、もっとも効率的な野菜の育て方の研究は始まったばかりのような気がする。未来の食物生産の世界で飛び込んでみよう。
- Precision Agrigulture: 少ない肥料を上手に使う(英語)
- Beyond Organic: オーガニックの認証?(英語)
- Mariculture: 魚を栽培する(英語)
- Foraging Classes: 森を畑にする(英語)
- Synthetic BiologyPanacea/Pandemic(英語)
– Luke Iseman
[原文]