Electronics

2007.08.31

世界最小PONGゲームマシン

Text by kanai

pball
printje
RonaldのミニミニサイズのPONGゲームマシンだ。彼のサイトより –

&microSCOPEプロジェクトがうまくいったとき、次のプロジェクトは、昔懐かしいPONGゲームのミニチュア版だと心に決めていた。PONGは1966年にRalph Baerによって発明された。70年代にこのゲームは大流行して、当時子供だったボクは、これにすごく魅せられたのを覚えている。ウチにはその後に発売されたバージョンのゲームがあったが、中を調べてみたら、出てきたのは40ピンのICがひとつだけだった。どうしたら、こんなことができるんだ? 1973年、オランダの電子技術誌「Elektuur(全世界にElektorを)」で電子回路設計コンテストが開催された。電子工作マニアたちが招待されて、彼らのお気に入りの回路が披露された。ボクの理解を越えた複雑なルールのもと、回路を作るのに必要な部品のコストが計算されていて、そのコストの一部は制作者に支払われ、残りはAktion Sorgenkind基金に寄付された。コンテストで一等を取ったのは、自家製PONGゲームを作ったドイツはキールに住む若い B L&uumlbckeだった! 9つのTTL 74121タイプのOne-shotsといくつかのロジックゲートで、本当に動くテレビテニスを作ってのけた。ボクはそのシンプルさに度肝を抜かれた。
この&microPONGゲームは、1966年のオリジナル版と基本的には同じ設計になっている。しかし、PIC版ではハードウェアのOne-shotsがソフトウェアのディレイに置き換わっている。マイクロコントローラを使ったPONGの回路は、これまでに数多く出版されたりインターネットで公開されているが、この&microPONGは中でも最小だ。8ピンのPICプロセッサをひとつしか使っていないし、オリジナル版と同じく、ラケットの制御を2つの可変抵抗でやるのはこれだけだ。図1は&microPONGの回路図だ。回路は非常にシンプルだが、特別なトリックがいくつか隠されている。詳しくは下の解説を読んでほしい。

microPONG, The world’s smallest pong game(英語)- Link
訳者から: コントローラにはフィルムケースを使っている。可変抵抗をクリクリやってプレイするのは、懐かしい感覚だな。
[原文]