2009.08.03
完全自作トースターの完成品
すっげー! Thomas Thwaitesは、材料から完全に自作してトースターを作ってしまった。材料のほとんどは、自分で地面から掘り出したものだ。なんと鉄も鉄鉱石から電子レンジを使って精錬している。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートのDesign Interactions Showに出展されたときの説明から抜粋しよう。
9ヶ月間、私は電気トースターを、まったく最初から自分で作ろうと試行を重ねました。イギリス中の廃鉱を旅してまわり、原材料を掘り出し、精錬し、成形し、Argos(イギリスの小売店チェーン)なら3ポンド94ペンスで投げ売りされている製品を手作りしました。
私の試みは馬鹿げているように見えますが、我々が使用する製品と、それを製造する業者とのスケールの違いの大きさも、また馬鹿げています。パンをカリッとトーストするといった些細な日常の行動に対して、より安くより便利な製品を提供しようとする巨大産業の活動を、私たちは当たり前のことのように感じています。でも、私はトーストが好きです。21世紀の日常生活に存在する数多くの虚飾もしかり。地面から鉱石を掘り出して、ごく基本的な素材を作ろうとすれば、産業革命前の時代に戻ろうというロマンチックな考えは間違いであることに気づかされます。しかし、広い意味で環境との関わりという視点に立ち、工業活動の影響が無視できないほど大きいと気づいたとき、今日の投げ売りトースターは、やはり非合理であるとわかります。自分たちが購入した製品の出所と運命について、無知でいることは許されません。
わあ、ボクだったら焚き火と棒でパンを焼くね。製作工程の写真はこのプロジェクトのページで見られます。tiedyedpieさん、完成品のことをコメントで教えてくれてありがとう!
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電子レンジで鉄を精錬する
– Collin Cunningham
[原文]