Crafts

2016.10.19

[MAKE: PROJECTS] 空き缶で作るキャンプストーブ

Text by Kathy Ceceri
Translated by kanai

TinCanStove-Camping-1

手製のアウトドア用ストーブは本当に役に立つ。ボーイスカウトでは、もう何世代にもわたって、キャンプや非常時に使えるBuddy Burnerの作り方を教えている。木や液体燃料を使うかわりに、この空き缶ストーブは、ロウとダンボールを燃やす。大きな缶で作れば、鍋を載せることもできる。ロウは1回で1時間以上燃える。いくつか作っておいて、常に用意しておくとよいだろう。

c05f043-Cans_Cardboard_flopped

1. 細長く切ったダンボールをゆるく丸めて、缶の中に入れる。ロウが入る隙間を作っておくこと。または、ダンボールを星形に組み合わせて、三角形の空間を作ってもよい。ダンボールはロウソクの芯の役割を果たす。テーブルにクッキングシートや新聞紙やアルミホイルを敷くなどした安全で安定した場所に缶を置き、ロウを流し込みやすいようにしておく。

c05f044-Double_Boiler

2. ロウソクを小さな鍋に入れて湯煎にかける。湯煎器の大きいほうの鍋に半分ぐらい水を入れ、その水面に底が付くように小さいほうの鍋を入れる。湯煎器がなくても、大きい鍋と小さい鍋を使えばできる。コンロを中火にして水を沸かす。ロウソクが完全に液体になるまで溶かす。

c05f045-Pouring_wax

3. 注意して、溶けたロウを缶に注ぎ込む。ダンボールの上の部分が少し出るように。作業中にロウが固まってきたら、再び鍋をお湯に浸けて温める。

4. 大きめの缶を用意し、缶切りで蓋を開ける。

5. 蓋を取った側を向こうにして大きな缶を持ち、三角の穴が開くタイプの缶切りで、胴の周囲に約2.5センチ間隔で3カ所か4カ所、穴を開ける。

c05f047-Tin_snips

6. 大きな缶の蓋をとった側を手前にして持ち、底の部分に空気の通り道を作る。

金切りハサミがない場合は:缶切りで周囲に穴を開ける。そのとき内側に飛び出る尖った部分は、ペンチを使ってきれいに折りたたんでおく。

金切りハサミがある場合は:空気の量を調整できるように、扉状に切り込みを入れる。空気が多く入れば炎は大きくなる。切り口で怪我をしないように、厚手の作業用手袋をして行うと良いだろう。缶の胴に7センチほどの切り込みを、7センチほどの間隔で2つ入れる。切り込みの間を指で手前に引っ張って広げる。

7. 使用するときは、ロウの入った缶を平らで燃えるもののない場所に置き、ロウソクの芯に火を着ける要領でダンボールの先に点火する。炎が缶の表面全体に広がるまで待つ。

ロウに火がついたら、大きな缶の空気孔の大きさを調整して、小さな缶の上にかぶせる。大きな缶の上部に開けた穴は、自分と反対側を向くようにする。そうすれば煙を浴びずに済む。これで調理の準備完了。

TinCanExploded

安全に使うための注意

この空き缶ストーブは裸火を使う。危険をともなうので、安全には十分に注意しよう。

・作るとき、火を使うときは、子どもだけでやらないこと。
・缶を切るときは厚手の手袋をすること。
・ロウを溶かすときは決して目を離さないこと。絶対に放置してはいけない。
・ロウは電子レンジに入れたり直火にかけたりしてはいけない。かならず湯煎すること。
・熱い鍋を持つときは鍋つかみを使うこと。空き缶ストーブを動かすときは金属のトングを使う。
・空き缶ストーブは水平にして耐火材の場所に置くこと。平らな石の上などがよい。缶の中でロウが溶けるので、それが流れ出ないように注意しよう。
・燃えているロウに水をかけないこと。レンガや金属の蓋をかぶせて消火する。
・空き缶ストーブはロウを燃やすため、煤で鍋の底が黒くなる。大切な鍋には使わないことだ。
・アウトドアで料理をするときは、キャンプ用のスキレットやヘラを使おう。または安い鍋やフライパンでもいい。
・燃えているときに空気孔を調整したいときは、耐火手袋かペンチを使う。
・空き缶ストーブは全体が熱くなるので、素手では絶対に触らないこと。

この空き缶ストーブは、チーズを焼いたり、エッグ・イン・ザ・ホールなどの定番のアウトドア料理にちょうどいい。私の本にその他のレシピが載っているので見てほしい。(『Edible Inventions: Cooking Hacks and Yummy Recipes You Can Build, Mix, Bake, and Grow』より)

原文