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2015.10.30

「Autodesk Gallery Pop-up Tokyo」は11月8日まで開催。オープンソースの光造形3Dプリンタ「Ember」の実機も展示

Text by Yusuke Imamura

123D DesignやFusion 360をはじめとしたCADソフトやCGソフトを開発しているオートデスクが、表参道でミニイベント「Autodesk Gallery Pop-up Tokyo」を開催している。「創造の未来」をテーマに、自社製品を用いて作られたさまざまな製品や作品を展示するほか、最新のソフトウェアやデジタル機器を体験できるワークショップ、各界のデザイナーが登壇するトークショーも行っている。

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会場となっている「BA-TSU ART GALLERY」は明治神宮前駅と表参道駅の中間にある

展示されているプロジェクトは40以上。ジャンルはファッション、建築、医療、園芸、海洋保全、途上国支援、芸術など多岐にわたる。

屋外の壁に展示されているのは、コンパクトに折りたためるカヤックの「Oru Kayak」。カヤックの愛好家にとって、所有するカヤックの保管は頭の痛い問題だ。アントン・ウィリスは日本の折り紙を見てひらめき、ポリプロピレン製の折りたたみ式カヤックを開発。日本語の「折る」をそのまま商品名とした。

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Oru Kayakを折りたたんだサイズは84×74×25センチ。乗用車での運搬も可能だ

BioLite HomeStove」はアレキサンダー・ドラモンドとジョナサン・セダーが開発した低燃費のかまどである。世界では多くの人々が、たき火や煙突のないかまどで調理を行っている。薪を燃やして発生する煙や一酸化炭素による健康被害は深刻で、年間200万人もの人々が亡くなっているという。「BioLite HomeStove」は必要な薪の量が半分ですむだけでなく、煙や一酸化炭素の発生を9割以上削減する。同時に熱発電も行い、USBポートからLEDライトを点灯させたり携帯電話を充電したりできる。

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「BioLite HomeStove」は日本でもアウトドア用品として販売されている

exiiiの「handiii」は筋電、つまり筋肉の緊張に応じて生じる電気信号で操作する義手である。筋電義手としては安価なだけでなく、デザイン性やカスタマイズ性を高めることで利用する喜びをも喚起する製品となっている。

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「handiii」(写真右奥)の試作では3Dプリンタが活用された

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ボタニカルアートの手法をデジタル技術で再構築した村山誠氏の作品

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オートデスクが開発したオープンソースの光造形3Dプリンタ「Ember」の実機

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「Ember」の出力サンプル。個人向け3Dプリンタで一般的なFDM(熱溶解積層)方式の3Dプリンタとは比較にならない精細さ

会場の2階では3Dプリンタやレーザーカッターなどを用いるさまざまなワークショップが行われている。予約なしで選べる30分ほどのミニワークショップと、事前に予約して参加する1時間半ほどのワークショップがあり、これらはファブラボ渋谷ファブラボ浜松ファブラボつくばファブラボ太宰府など、各地のファブラボの協力のもと開催されている。

ミニワークショップのうち、コルクコースターの制作はiPad上の「Autodesk SketchBook」で描いた絵をAdobe Illustratorに読み込んで線画に変換、レーザーカッターで刻印してくれるもの。またフォトチャームの制作では指定されたメールアドレスへ好きな写真を送信すると、正方形にトリミングした上でアクリル板にUVプリンタで印刷してくれる。ほかにペンスタンドはオートデスクのWebモデラー、「Shapeshifter」で製作、Makerbotの3Dプリンタ「Replicator」で出力する。

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2階のワークショップ会場。3Dプリンタやレーザーカッターが並んでいる

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レーザーカッターによるコルクコースターへの刻印は5分もかからない

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アクリル板をレーザーカッターで切り出したチャームに、UVプリンタで好きな画像を印刷できる。こちらも数分で完了

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液晶タブレットに「Autodesk SketchBook」で描き、UVプリンタでキャンバス地に印刷できるミニワークショップも

今後のトークショーの予定や詳しい内容は「Tokyo Popup Gallery」を参照してほしい。

追記:現在はFusion 360 日本語版ウェブサイトもリリースされている。