2008.05.23
ITP show: 車椅子(とWiiリモコン)で絵を描く
今年のITP Showには、いくつかの新しいデバイスがプロジェクトに取り入れられていたけど、Wiiリモコンもそのひとつ。これは、Younghyun Chungによるデジタル車椅子プロジェクトだ。
詳しくはここを見てね。
車椅子から離れられない障害者のためのペイントツールです。
http://digitalwheelart.com
誰でも自分を表現したいと思い、またその権利があります。人は絵を描いたり、音楽を演奏したり、歌を歌ったり、体を動かしたり、物語や詩を書いたりして、自分の感情を表すことができます。しかし、そうした手法は万人のものとは言えません。自己表現をしたくても、身体的な制約によって自由にできない人もいます。このプロジェクトは、エレクトロニクス、メカニクス、コンピュータープログラミングなどの支援技術を使って、身体的困難を抱える人たちの自己表現を可能にするものです。さらに、アーティストになる機会を与えるものでもあります。
このプロジェクトで、身体的な障害を持つ人たちに自己表現のための新たな方法を提供できたと感じています。障害は人によって程度や場所が異なることを考慮し、なるべく広い範囲のユーザーに使ってもらえるように設計しました。コンピューター技術をベースにしているため、新機能の追加も簡単にできます。また、再生機能があるので、単に仕上がった作品を楽しむだけでなく、その製作過程をも見ることができます。その結果、私は、障害を補助するための単なる道具であり、時として偏見の対象ともなりうる車椅子を、自己表現と芸術のための道具に作り替えることができたのです。
– Phillip Torrone
[原文]