2013.12.02
Kano Kit:組み立て式Raspberry Piコンピューター
Raspberry PiはMakerコミュニティのなかですっかり定着しているが、そもそもPiのコンセプトは、子どものための小さくて安いコンピューターというものであり、学校でのコンピューター教育を考え直すためのものだった。Raspberry Pi財団は、Googleなどの企業の支援を受け、さらにここイギリスで今でも学校のコンピューター教育がどうあるべきかを考え続けているBBC Microの基本精神を受け継ぎ、そのゴールに大きく近づいている。
Kano Kitは、そうした教育目的という本来の道にRaspberry Piを引き戻すものだ。今朝、私はKano Computingの共同創設者、Alex Kleinに会うことができた。そこで、Kano Kitについて、なぜそれを作ったのか、他のPiを使った製品とどう違うのか、そして開始されたKickstarterキャンペーンについて尋ねた。
Kano Computing共同創設者、Alex Kleinのインタビュー。
このキットには、Raspberry Piを小さなコンピューターにするために必要なすべてのものが含まれている。もちろん、Raspberry Piもだ。キーボードはこのキットのためにデザインされたもので、トラックパッドが右側に付いている。左側には2つの「マウス」ボタンがあり、手に持ってゲームパッドのように使える。
マニュアルは2冊付属している。作り方と使い方のウォークスルーだ。
しかし、このキットでいちばん面白い部分はソフトウエアかもしれない。Debianをべースに作られたKanoOSは、教育用のカスタムディストリビューションで、グラフィカルなプログラミング言語、KanoBlocksが付属している。ブロック式のプログラミング言語もいろいろあるが、KanoBlocksは本物のコードを生成するところが違う。ブロック画面でJavascriptやPythonが書けるのだ。ブロック画面にこだわる必要はない。プログラムの原理が理解できたなら、ブロックの下のレイヤーで直接コードをいじることもできる。
KanoBlocksでPongを作る。
KanoBlocksでMinecraftを作る。
Raspberry Piでホームコンピューターを作りたいと考えている井人には、Kano Kitは魅力的な選択肢になるだろう。大多数のPi搭載の機器とは違い、リビングルームに置いても違和感がない。
彼らが考えている、ひとつ先のゴールも面白い。このキットにひとつだけ欠けているものは、ディスプレイだ。このオレンジのキーボードにマッチするポータブルなディスプレイがあったら楽しいだろう。
107秒でコンピューターを作る方法
Kano Computingプロジェクトは、現在Kickstarterキャンペーンを行っている。99ドルの寄付でかなりの謝礼がもらえる。出荷は来年の夏ということで、悲しいかな今年のクリスマスには間に合わないが、来年のクリスマス用に買っておいてはどうだろう。
– Alasdair Allan
訳者から:肝心のインタビュー(ムービー)が英語のままですいません。また音声がものすごく聞き取りにくくてすいません。
[原文]