2017.02.14
Kickstarterを開始する:その裏側
英語版編集者から:どのようにKickstarterが進められるのかを細かく紹介することに意味があると思い、Natashaの同意のもとに、彼女のキャンペーンを6つのパートに分けて紹介することにしました。
私はNatasha。www.TechnoChic.netのTechnoChic DIYテック・クラフト・キットの開発者だ。
私は仕事を見つけるために、有名なクラウドファンディングサイト「Kickstarter」を5回利用している。どの回もユニークで、予想外で、チャレンジ満載な体験で、成功したが、たくさんの教訓を学んだ。そして現在、さらに挑戦しようと思っている。
Kickstarterは、私のプロジェクトをバッカーやファンに知らせる大変に便利な方法だが、実際のところ、楽しい仕事のほとんどは、キャンペーンを始める前にある。そこで、今回は私の作業をみなさんに報告しながら進めたいと考えている。言うなれば、Kickstarterのリアリティー番組だ。みなさんには、バッカーたちにお知らせするよりも詳しい実情を公開したい。コストと品質のバランス、海外の業者とのやりとり、製造、予想外のものの計画など。私の成功、失敗、計画、プランBをお話するだけでなく、みなさんの力を借りることもあるかと思う。どのクリエイターもフィードバックが必要だからだ。だからみなさんからの、いい、悪いというご意見をお待ちしている。
これは6回シリーズの第1回だ。2017年5月7日のローンチに向けて、毎週掲載する。私の計画や体験が、みなさんのお役に立てば幸いだ。こうして私は自分の過程を公開する。みなさんはその失敗から学ぶことがあるだろう。計画どおりに事が進むかどうか、それは時間のみぞ知るだ。
新規キャンペーン
今回のKickstarterは、TechnoChic DIY Light-Up Paper Bow Tie Kitsの開発と製造のためのものだ。自分で折って作る光る蝶ネクタイだが、これは、2016年にローンチしたDIY Light-Up Paper Flower Kitsと組み合わせると、とても楽しい(どちらも、伝統的でフォーマルな衣装に似合うハイテクDIY遊びだ)。
私はこれらのプロジェクトを同時にデザインしたのだが、ひとつのキャンペーンで両方同時に立ち上げようとすると、コストが予想を上回ってしまうことがわかったので、別々にすることにしたのだ。これは私の製品ラインを育てる上での「赤ちゃんステップ」作戦だ。今回は、蝶ネクタイを光らせる番だ。
現在の状態
私は製品の開発をしばらく行い、デザインの微調整をした。現在は、機能するプロトタイプを作り、印刷業者や製造業者の選定、コストの大まかな見積もりをしているところだ。これから、今後何をすべきかの細かいスケジュールを立てて、毎週何があったかを報告したい。
こんな感じ
第1週(1月25日 – 1月31日):支持者を探して告知。
第2週(2月1日 – 2月7日):最終プロトタイプとユーザーテスト。
第3週(2月8日 – 2月14日):製造見積もり、予算と製造のタイムライン。
第4週(2月15日 – 2月21日):動画とキャンペーンメッセージの製作。
第5週(2月22日 – 2月28日):Kickstarterへのコンテンツのアップロードと報酬の製作。
第6週(2月29日 – 3月7日):カウントダウンとローンチ!
そして今週やったこと
第1週:支持者を探して告知
今週の目標は、まずスタートを切って、支持者を探して告知すること。Kickstarterキャンペーンをローンチするにあたってまず大切なことは、始めること。もう何度もやっているのだが、それでも、Kickstarterに登録して「Start a Project」ボタンをクリックする前に、解決すべきたくさんの問題が頭の中に(またはノートの上に)ある。しかし、実際にスタートを切ることで、それらの問題は視野の中に整理され、小さな問題は1つにまとまって、解決可能になることもある。もう1つ、プロジェクトをスタートさせる大きな利点として、全体を通して大きな支援が得られるということがある。メールをもらったり、役に立つ情報のリンクを教えてもらえたり、キャンペーンの助けになる動画や記事を教えてもらえたりする。遠い将来にキャンペーンを考えている人がいたら、今日、始めてしまおう。それには大きな価値がある。
1カ月以上かけてコンテンツ作りを行ってきたが、今週のもっとも重要な仕事は支援者を探して、どんな人たちに声をかけたらよいかを特定し、何を話すべきかを決めることだ。私にとって大変に役に立った情報に、Kickstarterのコミュニティ教育、SkillShareクラス(Stephanie Pereira)があった。簡単でわかりやすい(しかも無料!)動画教室があり、自分でキャンペーンを開始する際に役に立つワークシートも付属している。私の場合、とくに便利だったのが Key Messages Planningワークシートだった。これは、自分の製品を大好きだと思ってくれる支援者層を少なくとも3タイプ特定できるほかに、そこでどんなメッセージが鍵となって広がるかを教えてくれるのだ。私はメインの支援者層として、クラフター、Maker、教育者とした。そして、その人たちに響く内容のメッセージを考え始めた。
さらにクラフト業界のことを学ぶために、私は、Craft and Hobby協会(現在は Association for Creative Industriesと呼ばれている)の見本市、Creativationに参加して、新製品をできるだけ多くの人に宣伝し、私のリストに多くのブロガーやファンを追加した。過去のキャンペーンではMakerにフォーカスを当てていたので、お気に入りのブロガー、友だち、声をかけた(またはそう試みた)影響力のある人たちの古いリストも引っ張り出した。さらに、参加はできなかったが、Future of Education Technology ConferenceをSNSでフォローして、この世界でそれまでに何が起きているかを学んだ。図書館が新しいメイカースペースになるという考え方に私は興奮した。
私の目標は、出来るだけ多くのブロガー、教師、子どもたち、図書館員、あらゆる種類のMakerたちとつながることだ。前のキャンペーンでは、10人のブロガーや報道機関が私のキャンペーンを伝えてくれたが、実際に最後まで付き合ってくれたのは2人だけだった。だから今回はもっと多くの人とつながりたい。お気づきのことだろうが、ここにこうして書いているのも、その計画の一環だ。そこで、みなさんに次のことをお願いしたい。
今、お願いしたい人は、影響力のある人と、ユーザーテスターだ。
ユーザーテスター – 製品に関してシェアしてもらうだけでなく、参加してほしいのだ。20人のテスターにプロトタイプを無料で配布する。8歳から12歳までの子どもにキットを作ってもらい、その感想を聞かせてほしい。そのときの写真や動画も添えて。お手伝いいただけるだろうか? この申込書で申し込んでほしい。
影響力のある人 – 私が選んだ対象支援者、クラフター、Maker、教育者は大勢いる。私もできる限り探してみるが、みなさんの中に、私のプロジェクトに興味のある方、または興味のある方をご存知ないだろうか。その方たちと連絡を取り合いたいと思っている。
それでは次週をお楽しみに!
今週、私がみつけた便利な情報
・YouTube: Design: Building your community | Kickstarter Creator Basics
・Kickstarter Creator Handbook
・Studio Neat Blog Post: How To Kickstarter
・Key Messages Planning Worksheet
[原文]