Kids

2016.12.07

マッチ棒ロケットで危険な現象の背後にある科学を実践的に理解する

Text by Gareth Branwyn
Translated by kanai

matchRocket_2

「マッチで遊ぶな!」とよく子どものころに親に言われた。マッチで遊ぶな、火で遊ぶな、自分でロケットを作るな……、と言われてもやった。内緒で、大人の見てないところで、だからなおさら危険だった。

火で遊ぶのは危険なことではない。ただ、火のことをよく知らずに遊ぶこと、科学的物理的反応について知らずに遊ぶこと、安全対策を取らずに遊ぶことは、非常に危険だ。子どもたちと火やロケットや花火で遊ぶのは、素晴らしいことだ。火から学べる科学的な事柄は多く、火の力やその正しい扱い方も教えることができる。

火の教育として、また火遊びの入門編として最適なのが、マッチ棒ロケットだろう。簡単に作れて、簡単に飛ばせて、比較的安全だ。この「Make:」でも、以前、Steve Hoeferのビデオでその基本を紹介している。

YouTubeチャンネルの「BrainfooTV」では、より念入りなマッチ棒ロケットの作り方を見せている。彼らは長い時間をかけて、いろいろなデザイン、重量、材料などを試し、最適化されたロケットは最大で18メートルもの距離を飛行した。アルミホイルを型紙にそって切り出し、マッチは頭だけを使う。小さな尾翼を作る方法も教えてくれる。必要ないんだけどね。

ランチャーのデザインも紹介している。大きな磁石とロウソクと金属のペグでできている。ロケットが点火したときに、ちょっとした反動も見せてくれる。

matchRocket

この「Brainfoo」の動画では、もっとシンプルなマッチ棒迫撃砲を紹介している。マッチ棒の先にアルミホイルを巻きつけただけだ。

そして最後に、この動画ではマッチ棒ロケットの発射の瞬間と、失敗の瞬間をスローモーションで見せてくれる。小さいながらも、パワフルな衝撃がある。

火と燃焼について子どもたちに教えることで、危険をともなう現象の背後にある科学を実践的に理解させることができる。子どもたちはその現象についてある程度の知識を持ち、火を安全に扱えるようになるだろう。ここでは、とってもシンプルで、安全で、楽しいロケット打ち上げによって火について学べる。

原文