Crafts

2016.11.21

今にも歩き出しそうな蜘蛛型の木の置物

Text by Shawn Jolicoeur
Translated by kanai

インターネットでは、美しい木製品に事欠かないが、テーブルの上を歩いてカメラに飛びかかってきそうに思われる作品は珍しい。Makerで教師のRebecca DeGrootは、ユニークで風変わりな作品を作っている。伝統的な木工プロジェクトと言うよりは、キャラクターデザインの研究のようだ。

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彼女のもっとも新しい作品は、アニメーターの工房にありそうなものだ。昆虫や蜘蛛に似た未知の動物風の作品は、非常に滑らかで洗練された形状を持つ。その形状も仕上げも非常に丁寧で、その多くは一般的な木工品とは一線を画する。熟練の職人でも、どうやって作っているのかわからないほどだ。

私はRebeccaと話す機会に恵まれた。そこで彼女にその驚きの作品の作り方と、それが生まれたきっかけについて聞いてみた。

何に影響されてこの作品を作るようになったのかを尋ねると、彼女はちょっと緊張した感じでこう答えた。「私は蜘蛛が大嫌いなんです。でも、その動き方に興味を持ちました。そして虫たちの動くメカニズムを観察するようになったんです」

私も身近な自然の中にあるパターンや形状に興味がある。

Rebeccaの作品に一貫している特徴に、非常に高い品質と職人技がある。彼女のウェブサイトを見ると、そのプロセスが少しだけわかる。「私は特別なものとして認められるだけのものを作っています」

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「作り方は、まず木のブロックを旋盤で削り出すことから始めます。あとは何時間もかけて紙ヤスリで仕上げます。普通の人は180番程度を使うのでしょうが、私は320番以上を使います」

彼女の作品の多くは木で作られているが、その他の素材が使われることもある。金属との組み合わせも美しい。

現在作られているシリーズで、Rebeccaは非常に多くの作品を製作している。そこに、彼女の作ることへの強い愛情を感じる。話の中で彼女は、工具に囲まれて育ったということを教えてくれた。常に、作ったり描いたりという現場にいたのだという。それが彼女のワイルドな想像力に餌を与えると同時に、2人の特別なアーティストと出会うきっかけにもなった。

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「Michael Hosalukの作品には、いつも魅了されます。楽しくて、遊び心に溢れ、創造的で、革新的です。もう一人は、この足の形を作るようになった直後に出会ったLouise Bourgeoisです。彼女の作品はパワフルで、驚きにあふれ、刺激的です。どちらのアーティストも大好きです。私が好きなアーティストはもっとたくさんいます。影響を受けた人も、もっともっとたくさんいます。しかしこの2人は、自分の作品に影響を与えたかどうかは別として、特別に尊敬しています。

他人への刺激に関して、Rebeccaは強くこうアドバイスしてくれた。「やっていることを楽しむこと。他人の好き嫌いで自分に制限をかけないこと」

このアドバイスは、彼女の生徒たちにも強く伝わっている。彼女は作品を削っているだけでなく、フルタイムの教師なのだ。生徒たちに刺激を与え、作ることを奨励している。生徒たちが彼女の作品をどう思っているかと聞くと、生徒たちの答はシンプルに「先生が有名になるのはクールだよ」ということだ。私も同意する。だが、彼女の作品は、これからさらにスポットライトを浴びることになるだろう。その間、彼女の成長の様子を、彼女のInstagramYouTubeチャンネルで見ることができる。

原文