Electronics

2017.03.03

Raspberry Pi Zero W登場:Wi-FiとBluetooth内蔵で10ドル

Text by Mike Senese
Translated by kanai

2015年11月に発売されたRaspberry Pi Zeroは、5ドルという価格とガムほどのサイズにビックリさせられた。それ以降、Raspberry Pi財団はこの小さなLinuxベースのシングルボードコンピューターを、昨年の夏に一度だけアップデートし、リボンケーブル用のカメラポートを追加したが、今、それがさらにパワーアップした。Wi-FiとBluetoothの無線機能が内蔵されたのだ。

このアップデートは、Raspberry Pi財団の5回目の誕生日を機に発表された。旗艦ボードである「Pi 3」に積まれていた物と同じ無線機能を、この新しいRaspberry Pi Zero W V1.1にも搭載したのだ。この機能は、オリジナル版が発売されたときからユーザーが望んでいたものだ。ZeroにはmicroUSBポートが1つしかなく、その40ピンが用意されている。これは、ユーザーに Wi-Fiを追加するクリエイティブなソリューションやネットワーク機能(すべてのRaspberry PiとEthernet(3では無線)の組み合わせによる主要な機能)を考えてもらうための設定だ。Zero Wでは、外部のBluetoothデバイスにアクセスできるほか、USBポートを使わずにインターネットに接続できる。つまり、GPIOに拡張ボードを接続できるのだ。

Zero Wは、Zeroと同じ、1GHzチップに512MBのRAMという性能を保っている。フォームファクターもまったく同じだ。その基板には、スウェーデンのProAntというメーカーからライセンスを受けたアンテナが載っている。Pi 3よりは遅いが、基本的なデスクトップコンピューター(ただし気の長い人向け。ものすごく安いデスクトップコンピューターを作るのがゴールという人は別だが、それには35ドルのPi 3がお勧め)など、多くのプロジェクトに利用できるパワーは十分にある。Raspberry Pi財団が送ってくれたユニットを使ってみた。Raspbianを立ち上げ、我々のWi-Fiネットワークを画面の右上で選択し、パスワードを入力すれば、すぐにネットサーフィンができた。インテグレーションは簡単だ。

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無線機能を搭載したため、Pi Zero Wの価格はPi Zero(販売は継続される)の2倍の10ドルになった。財団によると、今日の段階で、アメリカ国内に出荷する分として数千ユニットが用意されているという。

Zeroで起きた供給の問題は大丈夫なのだろうか? 「オリジナルのRaspberry Pi Zeroの、1名様1ユニットという供給制限はまだしばらく続きますが、両方のボードの在庫が安定し次第、今年中にそれを見直す予定です。私たちは、一部の人々に多くが行くのではなく、Zero Wをすべての人に行き渡らせることを優先させます」と、製品エバンジェリストのMatt Richardsonは言っている。彼によると、Zeroは発売以来40万ユニットが販売されたという。

財団は、Zero W用の射出成形によるケースも販売する予定だ。これには、交換可能な3種類の蓋がある。通常のものの他に、GPIOピンにアクセスできるもの、カメラ用の穴が開いているものがある。そして、カメラ接続用の短いリボンケーブルも販売される。

仕様:

・1GHzシングルコアCPU
・512MB RAM
・Mini HDMIおよびUSB On-The-Goポート
・電源供給Micro USB
・HAT互換の40ピンヘッダー
・コンポジットビデオおよびリセットヘッダー
・CSIカメラコネクター
・802.11n無線LAN
・Bluetooth 4.0

Pi Zero Wを使った最初のプロジェクトをお探し? それならPix-E GIFカメラをお勧めする。Pi Zeroをインターネットに接続して、GIFキャプチャーを即座にアップロードするというものだ。Zero Wならずっと簡単に作れる。今回私たちが使ったデモユニットが欲しい人は、Piコンテストに応募してほしい。2017年3月14日まで受け付けている。勝者にこのキットを贈呈する予定だ。

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NewRPZ-8

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