Science

2008.03.11

クレイトロニクス – ナノレベルのロボットデザイン

Text by kanai

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Claytronics(クレイトロニクス)、またはProgramable matter(プログラム可能な物質)と呼ばれるものを知っている人もいるだろう。ナノスケールのロボットを粒子として使って物の形を再現する手法だ。
カーネギーメロン大学の研究者たちは、クレイトロニクスの基礎となりうるロボットのデザインをいくつか発表している。次のようなものだ。

  • 扁平なCatomによる、部品を動かさずに動きを表現するコンセプトのテストと、組み合わされたモジュラーロボットの連携動作を生むフォースエフェクタの設計
  • モジュラーロボット同士の結合と分離を行う新システム、静電ラッチのモデル。結合によって動きが生まれる。大きな力の中の小さな要素を操り、パワーとデータを伝達する。
  • 確率Catomは、ランダムな動きを、簡単なコンピューター言語で交わされる大きな目標へと統合し、あらかじめ決められたパターンを形成する。そこでは、小型のヘリウム Catomが協調し合い、自然の力を使ってひとつの命令セットを実現させる。
  • ジャイアント・ヘリウムCatomは、ロボティック・デバイスに静電気が重力よりも大きな作用をするときの力の関係を調査するための、並外れた空気より軽いプラットフォーム。この作用は、マクロスケールの構造を自己構築できるモジュラー・ロボットでシミュレートされる。
  • 立方体が静電ラッチを使ってデバイスの機能をデモンストレーションする。これは、マクロスケールでもナノスケールでも、格子型の自己集合システムに応用できる。

ひとつのテクノロジーの初期段階での、いろいろなアプローチを見るのはとても興味深い。あとは20年かそこら待てば、このうちのどれが主流になっているかがわかるね。
ビデオと詳細情報(カーネギーメロン大学、英語)- Link
Shape-shifting robot forms from magnetic swarm(New Scientistの記事、英語)- Link
関連:
Claytronics – Link
訳者から:CatomというのはClaytronicsとatomを掛け合わせた造語。クレイトロニクスの原子ということだね。「キャトム」と読むのかな。ちょっと定かじゃないけど。
– Collin Cunningham
原文