Otherfabは、ユニークなミリングマシン、OthermillのKickstarterキャンペーンを発表した。Othermillは、OtherfabのJonathan Wardが数年前に開発したMTM Snapの改良版だ。Otherfabは、Otherlabの中にある小さなエンジニアとデザイナーのグループで、JonathanはCenter for Bits and Atoms(ビット・アンド・アトムズセンター)の出身者だ。OthermillはFab Labエコシステムから生まれたもので、このパラダイムではRoland Modelaの同等機となる。
このツールのもっともユニークな点は、フレームがHDPE(プラスティックのまな板と同じ素材)から切り出されたもので、よくできたはめ込み方式によって、余計なハードウェアを使わずに済む設計になっているところだ。ここでコストを節約できた分、メカ部分の部品の品質が高くなっている。ドレメルを改造して組み込んだりはしていない。
私たちのFab Labでは、表面実装基板の削り出しにデスクトップ型のModelaをいちばんよく使っている。型取り用のワックスの加工もするが、それほど頻度は高くない。Modelaでは、1/16インチのエンドミルで作業することが多いが、使用可能なもっとも細いエンドミルは10mil(100分の1インチ)程度だ。下の写真を見る限り、Othermillも同程度の性能のようだ。
もうひとつ面白い特徴として、自己調整式たわみベアリングマウントがある。ベアリングロッドをしっかりと保持するが、この種の工作機械の厳格な許容度を修正するのに十分な遊びがある。通常なら高価な部品を使うところだが、こうした工夫を機械で切り出して使うという考え方が好きだ。
電子回路はSynthetosのTinyGコントローラーをベースにしている。去年のNY Maker Faireに出展されていたものだ。TinyGは小さなオープンソースのコントローラーで、かつては業務用の高価なコントローラーにだけに見られたような、高度な機能をホビー向けCNCマシンにもたらしてくれた。前回の記事でも書いたが、これを使うとUltimaker 3Dプリンターをサイロンのように動かすことができる(下)。
– Shawn Wallace
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