Crafts

2015.08.26

人形好きじゃなくても楽しめるこけし作りのビデオ

Text by Nicole Smith
Translated by kanai

Screen Shot 2015-08-06 at 2.11.22 PM

岡崎靖男は、驚きの技を持つ鳴子こけしの職人だ。こけし人形に関する詳しい説明は、Collectors Weekly(英語)にある。「こけしはもともと日本の東北地方で、文化ー文政時代(1804-29)に生まれた」とある。第二次世界大戦以来、こけしはとくにアメリカ人観光客に好まれるようになり、ほとんどが観光みやげ用に作られるようになった。そのユニークさについて、Collectors Weeklyはこう解説している。

「こけし人形の特長は手足がないこと、そして、明るい花柄や幾何学模様が描かれていることだ。この円柱形の木製人形を作るために使われる工法は、椅子やテーブルを作るときのものとよく似ている」

こけし人形は、一目見て感動するようなものではないが、ビデオを一度見ただけで、私は虜になってしまった。岡崎が1体の人形にかける工程の多さには目を見張るものがある。

まず、木の円柱から、頭と首を削り出す。

Kokeshi-doll-head-attachment

次に岡崎は、もうひとつの木材を旋盤にセットし、胴体を作る。形を削りだし、サンドペーパーで磨き、回転させながら線を描く。

こけしの胴体を機械から取り外す前に、首を取り付ける。こう書いてしまうと面白くともなんともないが、その工程を見たとき、私はビデオを戻してもう一度見てしまった。上のGIF画像でもわかると思うが、下のビデオを見た方が全体がよくわかる。首と胴体の接続方法は極めて単純だが、なんとも言えない魅力をそこに感じる。

こけしの販売ページを見ると、首はゆるめに取り付けられており、回すと音が鳴るようになっているという。「きゅっきゅっ」と鳴ると表現されている。ビデオの最後のあたりで、岡崎がデモンストレーションする場面があるので、そこで実際の音が聞ける。

kokeshi-doll-painting-face-slower

旋盤から取り外されると、今度は細かいペイントの工程に入る。彼は、すべてのこけしの底にサインを入れている。最後に、ロウのようなもので磨きをかける。

見た目が地味なこけしだが、岡崎がそれを作る工程に美を感じる。単に人形を作るという以上のものをそこに見た。何かとても重要なものを見たという気がしてならない。(Imgurより)

[原文]