Crafts

2017.03.27

小さな骸骨の刺繍

Text by Sophia Smith
Translated by kanai

アーティストのBritt Hutchinsonは、タイニーカップ・ニードルワーカーズ@tinycup_)として知られている。手縫いの刺繍を始めたのはわずか3年ほど前だが、彼女の小さくてかわいらしい作品には、すでに76,000人のInstagramのフォロワーがある。

彼女はよく、作品のとなりに25セント玉を置いて写真を撮り、その小ささを強調している。「小さい中に細かい作品を縫い込んだときの満足感がたまらない」と彼女は言う。

非常に小さいながら、彼女の作品は布を飛び出してくるような感じがする。一見して繊細で出しゃばらない感じだが、長く見つめていると、いろいろなステッチやノットの技法を駆使した細部へのこだわりに気がつく。バリオンノットやフレンチノットには風合いがあり、彼女のイメージが立体的に表現されている。彼女が骸骨を題材に選ぶ理由のひとつには、フレンチノットで作る線が背骨によく似ていることがあるという。「そうした形状をパズルのように組み合わせてイメージを作り上げていきます」と彼女は説明する。「結局のところ、私のやり方は、昔ながらの手縫いの手法とパズルを融合させて、全体の形を構成するというものになりました」

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花、ロウソク、本、月などは彼女の作品によく登場するロマンチックでミステリアスなモチーフだが、なんといっても頭蓋骨と骨だ。「私の作品は人間の情緒をベースにしています。どんな人も、その中身は骨です。私の作品には、誰もが自分の感情を投影することができます。そして、逆にそこから自分へ投影されるものの中に、自分自身のカタルシスを見つけ出すことができるはずです。好きな歌を聴いたとき、孤独感が癒されるのと同じです。そうした繋がりの中に、私は大きな癒やしと連帯を感じます」

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原文