Fabrication

2017.05.26

鋳造を体感できる秋葉原のギャラリーカフェ

Text by Takumi Funada

5月の急に暑くなったある日、御徒町から秋葉原へ向かう途中、歩き疲れて休憩と水分補給が必要になりました。そのときちょうど目の前にあったのが「アイアンカフェ」。職人が集う高架下のショップ&アトリエ街 “2k540” の一角にある「鋳造」がテーマというお店です。以前から気になっていたのですが、なかなか利用する機会がなかったそのお店。意を決して入ってみたら、予想を上回る徹底した鉄づくし。そしてそれが目にも肌にもヒンヤリしてて気持ち良かったのです。

こちらが御徒町側の入り口。秋葉原側は若干わかりにくいかも。落ち着いて探しましょう。

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内装は一貫して鉄。もしかすると非鉄金属もあるのかもしれませんが、イメージはアイアンです。

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その日、座った席はこんな感じ。コーヒーカップ(アイスカフェオレ350円)とドリルビット。よく見ると、特殊な形状のものや折れているものが見つかります。現場で実際に使われた刃物たちなんでしょうね。他のテーブルも鉄にちなんだ展示になっています。

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テーブル上には、無造作にブロッコリーが置かれていました。え? ブロッコリー?  持つと、ずっしり重い。これはステンレスの鋳物で、お店の売り物(注文販売)です。アイロンカフェは福山市の精密鋳造部品製造メーカーであるキャステムグループが母体。その技術をアピールするのがお店の目的のひとつなんですね。なお、別のテーブルにはアルミ鋳造の薔薇もあって、それはまたちょっと違う質感でした。

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店内の一部はギャラリースペース。アーティストの作品展示の場所にもなっているので、手ぶらで行っても楽しめそう。この先続くであろう酷暑の日には、アイアンカフェでずっしり冷たい鋳物に触れつつよく冷えたコーヒーで喉を潤してから、秋葉原または御徒町での買い物に臨むといいのではないでしょうか。自分はまたそうします。次は「鋳造をイメージさせる自家製ワッフル」を注文しよう。