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2019.02.15

[MAKE: PROJECTS]大切なビンテージおもちゃを光で飾るディスプレイスタンド

Text by Bob Knetzger
Translated by kanai

大好きな古いおもちゃを飾って眺めたり、新しい形で使ったりするのは楽しい。古いゲーム盤などは、らせん綴じのノートの表紙に使える。おもちゃのカタログはラミネート加工して財布にする。私は、ビンテージな日本製のロボットのおもちゃにもう一度活躍してもらいたくて、それを飾る新しい方法を考えてみた。そこで、3つの機能がひとつになったおもちゃ用「Show ‘N’ Glow」(光って映える)ディスプレイスタンドの作り方を紹介しよう。背後にはコミック本を飾るラックと読書灯も備えている。

変身ロボを変身させる

「Shogun Warriors」(日本語版編注:Wikipediaでの解説はこちら)は、1970年代に、日本から輸入されて人気となったロボットシリーズだ。日本の子ども向けテレビアニメのキャラクターを採り入れて制作された。そこには、鳥の形をした宇宙船に変身できる勇者ライディーンなどが登場している。輸入おもちゃのワイルドなデザインは、日本語のラベルやマークと合わさってエキゾチックに見えた。高さが60センチもあるShogun Warriorsは、ミサイルを発射したり、バネ仕掛けでパンチが飛び出したりする。

今、この40年前のおもちゃが、eBayでは高値を呼んでいる。私は、自分のおもちゃを改造して価値を落としてしまわないよう気をつけていたのだが、ひとつだけアップグレードしてしまった。Shogun Warriorsのファンは、色あせたオリジナルのラベルを新品を買って交換することができる。新しい、色あせていないラベルに貼り替えた私のライディーンは、クローズアップに耐える姿となった。

アドバイス:高価な古いおもちゃは、色を塗り直したり改造することで大きく価値を落としてしまうことがある。まずは事前に確かめよう! シンナーや洗浄剤を使うときは、そのおもちゃの目立たない部分で試してみること。

光の武器

さらに私は、キャンプ用のヘッドライトに、ライディーンのパンチを撃ち出す動く腕の先にはめ込めるよう、プラスティックの輪を取り付けた。これによりライディーンは、元の形を壊すことなく、読書灯を武装できるようになった。

ディスプレイスタンドは、2つの部品からなる簡単なものだ。ベースは熱で曲げた6ミリ厚の白いアクリル板で、ライディーンのパーツを収めるための穴をドリルで開けている。コミック本のラックは、透明の3ミリ厚アクリルをU型に熱で折り曲げている。この2つは、塩ビのスリーブをスペーサーにして、ボルトとナットで接合される。

背後のコミック本ラックに、「Shogun Warriors」第1巻の表紙の実物大コピーをラミネート加工して飾った。

このヘッドライトは明るさが三段階に切り替えられるので、読書灯に最適だ。しかも、赤い非常灯もある。

ライディーンの腕を動かして、照明の方向を調整できる。

自分で作ってみよう

このコンセプトは、新旧を問わず、あらゆるアクションフィギュアやおもちゃに適用できると思う。このアイデアを元に、自分だけの「Show ‘N’ Glow」を作ってみて欲しい。古いスター・ウォーズのAT-ATも、顎の下のレーザー砲にLEDライトを仕込めば、読書灯として新しい人生を歩むことができる。ミュータント・タートルのバンの屋根に付いているサーチライトも、いかした常夜灯になる。もう十分に理解できただろう。何を使うかによって、サイズや詳細が決まる。ただ、組み立てる上で、ちょっとしたコツがある。

・プラスティック素材を買いに行ったら、プラスティック専用のドリルビットも買っておくといい。60度という鋭角なビットや、プラスティックに溶着したり割ったりしない特別なフルートを持つビットもある。
・実物大のスケッチをさっと描いて、使用するおもちゃのレイアウトをしてみよう。私の場合は、ロボットの足の裏にある小さな車輪をはめ込むための四角い穴をあけた。また、鳥型ミサイルやパンチを立てておく場所も用意した。私は、6ミリ厚のフォームコアを使って、穴のサイズと位置、そしてベースの前後の「脚」の曲がり具合を確認した。

・アクリル板に保護フィルムが貼ってあれば、そこに柔らかい鉛筆で位置とサイズを描き込み、穴を開けたり切ったりする。熱でアクリル板を曲げるときは、保護フィルムを忘れずに剥がすこと。

・四角い穴を開けるときは、中央にドリルで穴を開けてから、ヤスリで形を整える(レーザーカッターが使えれば、これはまさにうってつけのプロジェクトだ)。

・ベースはストリップヒーターで曲げる。アクリル板の裏側に印を付けておき、どっちが表で裏かがわかるようにしておく。熱するのはかならず表側。曲げの外径になる側がプラスティックをいちばん延ばしてやる必要があるからだ。

ストリップヒーターの作り方と使い方は、makezine.com/projects/toy-inventors-notebook-bend-a-battery-boxを見て欲しい。

材料

・ビンテージなおもちゃ
・ヘッドライト(安物でないほうがいい)
・白の6ミリ厚アクリル板
・透明の3ミリ厚アクリル板
・ナットとボルト2組
・ボルトが通るスペーサー用のプラスティックの管

道具

・柔らかい鉛筆
・プラスティック用の刃が細かいのこぎり(アクリル板を買った店でカットしてもらえることもある。私は、成型と塩ビパイプの切断にはバンドソーを使ったが、刃が細かいジグソーやスクロールソーでもかまわない)
・小さなヤスリ
・ストリップヒーター
・ネジ回し
・レーザーカッターがあればアクリル板のカットには理想的

原文