Science

2013.03.01

13歳の女の子がキティちゃんを宇宙に打ち上げた

Text by kanai

kitty

13歳のLauren Rojasが作ったサイエンスフェアのプロジェクトは、びっくりするほど高く舞い上がった。

カリフォルニア州アンティオックのコーナーストーン・クリスチャンスクール7年生の女の子が、3人の男性が高層大気圏に気球を飛ばすというVisaのコマーシャルを見た。そして彼女は、高度が気圧と気温に与える影響に関する仮説を証明するための実験をやりたいと思った。

「宇宙のことは、ずっと詳しくなりました」と彼女。

インターネットで有名人になったことで、予想外の勉強もした。

彼女の風船旅行のビデオは、YouTubeでほぼ100万ビューを記録した。気球のカプセルには銀色のロケットが取り付けられ、その中には、彼女が大好きなキティちゃんを乗せた。90分間のフライトの映像は、数台搭載したGoProカメラの中の1台で撮影された。キティちゃんは地上93625フィート(約28キロメートル)まで飛び上がったのだから、率直に驚きだ。ロケットには、Laurenの家族が肺癌を経験したことから、ピンクのリボンも取り付けられた。現在までに、彼女は12のメディアのインタビューを受け、騒ぎはまだおさまらない。

「世界中の人が私のビデオを見てくれてるなんて、ほんとにぜんぜん考えてもなかった」と彼女は話す。

気球の構造はきわめてシンプルだった。Laurenは6フィート(1.8メートル)の気象観測用気球に、発泡スチロールのクーラーボックスにアクリル板で蓋をした彼女お手製のスペースカプセルをぶら下げた。カプセルの中には、Spot GPSデバイスとフライトコンピューターが、低温から保護するためのハンドウォーマーにくるんで入れられている。気温はマイナス40度にもなる。フライトコンピューターとパラシュートはHigh Altitude Scienceから入手した。そのほかの材料は、ほとんどがLowe’sとHome Depot(ホームセンター)で購入した。

気球には水素が入れられた。Laurenはヘリウムが不足していると聞いたからだ。

「コンピューターで探せる人みんなに聞いてみたの。だけど6カ月ヘリウムが入ってないって」と彼女。

Laurenは水素がヘリウムより安いことを知った。しかし、ずっと燃えやすい。

彼女は気球をカリフォルニア州リバーモアから打ち上げた。気球が華々しく破裂したあと、それは47.5マイル(76キロ)南西の、サンノゼの山の中の高さ15メートルの木の上に落ちた。

Lauren Rojasの父、Rod Rojasは、カリフォルニア州サンマテオのGoProで、モータースポーツ部のマネージャーを務めている。このプロジェクトにGoProは関わっていないが、Rodはカメラを数台会社から借りてくれた。また、フライトを記録するために、カメラをアクリル板に固定するのを手伝ってくれた。

「もちろん、あちこち手伝ったけど、これは最初から最後までLaurenのプロジェクトだ」と彼は言う。

私が電話をする前に、CNNのAnderson Cooperと話していたRodは、Laurenと同じぐらい多くのことを学んだという。

「私にとって、それは単なる科学実験ではありませんでした。Laurenと私が力を合わせて、一生の思い出に残るものすごいことをやったということです」と彼は話す。

Laurenは次に何を?

「また打ち上げたいと思っています。もっと違うこともやってみたい」

どんなこと?

「それはヒミツです」と父は言った。

今後も注目したい。コーナーストーンスクールのサイエンスフェアの結果もね。

– Stett Holbrook

原文