YouTubeで有名な木工職人、Izzy Swanが、「インポッシブル(不可能)なベンチ」と名付けられた新しい作品のおもしろいビデオを公開した。これは、最初はソファーテーブルなのだが、展開するとベンチになり、さらには幅の広いテーブルにもなるというもの。3段階に変身する家具だ。
私は、彼が言う「ディスカバリー・ビルド」(発見的製作)という言葉が好きだ。彼は安価な材料を使い、どう使うかを考えつつ、試したり学んだりしながらプロジェクトを進めていく。Makerなら、こうした作り方を許容するべきだろう。即興でいろいろ学べて実地でデザインできる方法であり、問題解決の新しい方法であり、このプロジェクトが最終的にどうなるのかを知らずに作業を進めるときの不安を解消してくれるすばらしい方法だ。これを行うたびに、私は、その工程によって自分が大変に豊かになることを感じる。
これは「ディスカバリー・ビルド」であるから、Izzyは安価な材料を使っている。このテーブル・ベンチ・テーブルは、建築用の2×4と、トップには安価な合板で作られている。ここに、私が興味を持った製作中の写真を紹介しよう。
V字溝付きの自作ボックスヒンジ
Izzyはヒンジを自作した。2つの部品をつなぐヒンジの場所にV字型の溝を掘り、それを箱組にして、最後に中空にしたオークの角材をはめ込み、その中に頭を取った釘を心棒にして通した。このボックスヒンジを使って、ソファーテーブルの両端とトップがつながれていて、展開するとベンチになる。もうひとつ、ベンチから大きなテーブルにするときのヒンジは、通常の長蝶番を使っている。
ベンチの両側のスライドロック
ベンチの開いた両側をロックして支えるために、Izzyはシンプルなスライドロックを作った。ベンチの脚を固定して、開いた状態を保つものだ。これは、ベンチのトップの強度を補強する役割も果たす。
大きなテーブルのための脚のスライドメカニズム
フルサイズとなる最後の展開のために、Izzyははめ込み式のスライドシステムを作った。ベンチの脚がスライドして幅を広げ、展開したテーブルトップを支えるという仕組みだ。
Izzyによる製作のまとめ
このプロジェクトは楽しくて、いろいろ学べるディスカバリー・ビルドでした。それに、貴重な体験もいくつかありました。このクレイジーな折りたたみ式テーブルの次のバージョンを作るときには、どこを変えたらよいか、なにが有効かをわかった上で作れます。なので私にとって、このプロジェクトは大成功と言えます。
Izzyは彼のブログでより詳しい製作の様子を公開している。
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