初期の時代のコンピュータープログラムは、パンチカードが使われていた。テキスタイル業界から持ち込まれたシステムだ。今でも、編み機ではパンチカードが使われているが、このテクノロジーを、ハックした編み機でフルに活用し、Arduinoを使ってデジタルにコントロールしようとしているグループがある。
AYAB Knittingのメンバーは、オープンソースのArduinoシールドを開発した(上の写真)。デジタルな入力を、編み機用の機械的な出力に変換する。下のビデオを見ると、そのアイデアがよくわかる。
1980年代のブラザー KH900シリーズの編み機を持っている人なら、ハックが可能だ。彼らのウェブサイトに詳しい資料がある。
AYAB Knittingはまた、編み機にシールドを接続する方法を、クイックスタートビデオで見せてくれている。つまり、ソフトウェアをダウンロードして、Arduinoドライバをインストールして、ちょっと設定をすれば、あとは楽々、テキスタイルの栄光の道を快適に進むことができる。
今年のMaker Faire Bay Areaでは、Machine Knitters Guild of the San Francisco Bay Areaが、そのArduinoシールドを使ったさまざまなデザインを発表していた。AYAB Knittingの作品をデモンストレーションしたあと、彼らは「バグレポート、助言、資料作りなどで貢献しました」と話してくれた。
MKGSFBAは、いろいろなセットアップを見せてくれた。純粋に機械式のパンチカード式編み機(上)や、コンピューターから直接パターンを送ることができるArduinoで改造した編み機(下)だ。
このシステムは二進法だ。2色の毛糸が使える。パンチカードの穴の部分は正の値で、そこにはピンクが使われる。穴のないところは負の値で、そこには青が使われる。この編み機は200ピクセル幅のあらゆる画像を編める。各ピクセルが、各針に対応しているのだ。
「腕の運動になります」とMKGSFBAのメンバーでPAX Labsのエンジニアリング・マネージャーのKrista Hunterは、キャリッジを左右に動かしながら言う。たぶん、彼らの次のハックはロボットアームだろう。
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