2013.08.13
自立の基本 / 子供のためのMakerカリキュラム
MAKEの元スタッフ、Stefan Antonowiczがこの記事を送ってくれた。現在彼には2人の子供がいて、子供たちの独立心とMakerスキルを養うために、何を教えたらいいかを考えている。彼はこう書いている。──
私の父も私もボーイスカウト出身だ。息子と娘にも、いずれはスカウトに入って、人間として完全に機能するための基本の技能を習得するものだとずっと考えてきた。しかし、今のスカウトが、私が覚えている昔どおりのやり方を守っているのか心配になった。そこで、なんらかの理由でスカウトに入らなかったときのことを考えて、子供のための「Makerカリキュラム」を自分で作ることにした。そして、これを公開してみんなの意見を聞きたいと考えた。これは、子供の自立のための「ホームスクーリング」だと思ってほしい。以下は、子供たちが18歳になるまでに習得させたいことだ。
- 心肺蘇生法と応急処置。
- 基本的なロープワーク。
- 泳ぎ方。
- 自転車の乗り方と直し方を知る。
- 内燃機関の仕組みを知る。タイヤ交換とオイル交換、およびそれらの適正な廃棄方法、押しがけの方法、エアフィルターの交換方法を知る。
- 火のおこし方を知る(ボーナスポイント:マッチやライターを使わずに火をおこす)。
- テントの張り方、差し掛け小屋の作り方、水の浄化方法を知る。
- 地図と方位磁石の使い方に慣れる。
- トイレの仕組みを知る。タンクの基本的な部品の交換方法。水道の元栓の止め方(家の中の水道工事のため)を知る 。
- 家の電気配線のしくみを知る。電気の安全性について知る。家の配電盤の位置と、落ちたブレーカーの戻し方を知る。ボルトスティックの使い方を知る。上級編として、コンセントの交換ができるようになる。
- コンピュータープログラムの基本的な条件付きロジックを理解する。ひとつ、またはふたつのプログラミング言語で「Hello World」を表示するコードが書けるようになる。
- 基本の裁縫技術(直線縫いとかがり縫い)を知る。
- ハンダ付けの方法を知る。
- 花火、爆発物、高圧ガスの安全な取り扱い方法を知る。
- 電動工具の安全な使い方を知る。刃のある道具やナイフの研ぎ方を知る。
- 周囲の動植物の見分け方を知る。植物に関しては、食べられるものを見分けて、その調理法を知る。必要ならば動物に関しても (下記参照)。
このリストに入れなかったものが2つある。ひとつはボーイスカウトで習ったこと。もうひとつは習わなかったことだ。動物を罠で捕らえて皮を剥ぐという行為は、現代の子供に必要だろうか? もうひとつは銃の管理と安全な取り扱い方法だ。上に列挙した項目のなかで、すでに子供に教えたことはある? 付け加えるべき項目は? コメントを書いてほしい。
この記事は、2011年7月28日に最初に公開されたものです。
– Gareth Branwyn
訳者から:日本人の場合、あとは釣りと魚の裁き方かな。
[原文]